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年末年始の南米旅行記 ('23) | イグアスの滝・ブエノスアイレス編

前回はリオデジャネイロ観光について書きました。今回は、その後に行ったイグアスの滝とブエノスアイレスについて書きたいと思います。

¿Cómo es posible?な旅程

イグアスの滝

空港からの移動

イグアスの滝はブラジル側とアルゼンチン側にそれぞれ国立公園があります。さらにその近くにフォス・ド・イグアス(ブラジル側)とプエルト・イグアス(アルゼンチン側)という街があり、空港も両側にあります。今回はフライト時間と料金の関係でブラジル側の空港に到着したものの、宿はアルゼンチン側のプエルト・イグアスだったので、到着してから国境を超える必要がありました。

Uberがほとんどないため、空港から街への移動手段はバスかタクシーになりますが、夕方の便で到着しバスの時間を過ぎていたためタクシーを拾いました。ここで想定外だったのは、アルゼンチン側の国境付近がひどい渋滞だったため、地図上は30分の移動が合計2時間半以上かかったことです。3~4キロに及ぶ渋滞に対してイミグレの窓口が数か所しかなく、オペレーションも最適化されていないため、車内でかなり待つことになりました。

アルゼンチンの国境。ここに至るまで2時間半以上かかった

プエルト・イグアスの街と宿

プエルト・イグアスに到着した時には夜でしたが、世界中から来た観光客で賑わっており、遅い時間帯でも活気がありました。治安もリオほど悪くなく大通りを歩けば安全で、野良犬も人慣れしており、身の危険を感じることはありませんでした。タクシーの運転手によるとおすすめのレストランはPatanegraAqvaでしたが、ふらっと入ったA piacereも普通に美味しくコスパの高さに満足しました。

A piacereは肉料理が美味しかった

ホテルはコストとアクセス重視でHotel El Libertadorに泊まりました。かなり年季の入った宿で清潔感はあまりなく、客室でWiFiが通じなかったのは残念でしたが、バスターミナルまで歩いて数分の場所にありレストラン街にも近く、夜泊まるだけの宿としては十分でした。

アルゼンチン側観光

宿に着いた後でしたが、バスターミナルに深夜まで開いている窓口があり、前日の夜にはアルゼンチン側のイグアス国立公園までのチケットを購入することができました。バス会社にもよりますが、基本現金決済なのでバス代分の現金(往復1,000円未満)は持っておくことをお勧めします。

アルゼンチン側の下流コース

翌朝始発のバスで国立公園に向かい、開園まで少し待ちましたが、ほとんど並ばずに入場できました。入ってすぐにボートツアーのキオスクの宣伝ビデオに魅了され、その場でチケット(一人6,500円くらい)を購入しました。ツアーは午前と午後ありますが、後者は予約でいっぱいだと言われ、早速9時発のツアーに参加することになりました。滝のほぼ真下までボートで近づくためかなり臨場感があり、数キロ先まで連なる滝の壁からその巨大さを感じ取ることができます。別世界に来たような感覚で、ツアー中ずっと頭の中でジュラシックパークのテーマソングが流れていました。とても楽しかったですが一日濡れた服のまま過ごすことになったので、カッパか水着は必須です。

びしょ濡れになったボートツアー

ボートツアーの後は国立公園内の下流コースと上流コースを歩き、色んな角度から滝の景色を楽しむことができました。反省点としてはその時点でかなり人が増えていたので、事前に午後のボートツアーを予約しておき、朝の人が少ないうちに各コースを歩けたら良かったです。また残念ながら最も人気のある悪魔の喉笛コースは数か月前の洪水による損壊で閉鎖されていました。機会があればリベンジしたいです。

アルゼンチン側の上流コース

ブラジル側観光

アルゼンチン側とブラジル側の両方に行くなら通常1日ずつ確保するものですが、今回は1日しかなかったため、14:00にアルゼンチン側の国立公園を出発→15:00にプエルト・イグアスに到着→15:30のバスでブラジル側に移動というスケジュールになりました。ブラジル行きのチケットは直前にバスターミナルで買いましたが、「今から行っても絶対時間足りないよ?」という助言を後目に駆け込みました。

国立公園に到着したのは16:00頃でそこから2時間くらい観光できる想定でしたが、チケット購入から入場まで長蛇の列があり、さらに上までバスで移動する必要があったため、実際回れたのは閉園時間までの1時間程度でした。若干駆け足でしたが、アルゼンチン側より規模が小さかったためトレッキングコースを歩き切り、滝全体を見渡すような眺望を楽しむことができました。

ブラジル側のトレッキングコース

アルゼンチン側とブラジル側のどちらがいいかと言われると少し悩ましく、前者は国立公園としてより充実しており様々な角度から滝が見られる一方で、後者は全体を俯瞰する形で短時間で効率よく楽しめるような印象です。ただ悪魔の喉笛コースに行ったことのある人はアルゼンチン側を推す傾向にあるので、しっかり時間が取れて体力があるならアルゼンチン側に行くのが良いのかなと思います。

帰りは渋滞する車の横を1キロほど歩いた

その日もプエルト・イグアスの同じ宿に泊まりましたが、帰りは閉園ギリギリでバスに間に合わず、タクシーを拾うことになりました。前日同様アルゼンチンの国境付近で渋滞していたため、アルゼンチン側にいる別のタクシー運転手を紹介してもらい、途中降りて徒歩でイミグレを通過し、反対側でその人に迎えに来てもらいました。時間外でも対応してくれる親切な方で、料金表ベースで安心感があり、翌朝の空港までの移動もお願いしました。

お世話になったタクシーの運転手

ブエノスアイレス

ヨーロッパのような街並み

イグアス観光の翌日はブエノスアイレスに行きました。到着したのは15時頃で、翌朝サンチャゴ行きのフライトを取っていたため観光できたのは半日程度でした。観光客向けのエリアはヨーロッパ風の建物とオシャレなカフェが並び、財政難でもここに移り住みたいと思ってしまうような風情のある街並みでした。サンチャゴからの近さ故今後何度か訪れるんだろうなと思いますが、今回は時間が足りなかったため、的を絞って3か所回りました。

エル・アテネオ

世界で二番目に美しい本屋

見た目通り元々劇場だった建物が書店に改装されており、世界で2番目に美しい本屋ともいわれています。チリに住んで間もなく感じたのがスペイン語圏の文学の豊かさとその文化的地位の高さですが、まさにそれを肌で感じられる空間です。スペイン語の勉強のため小説を一冊買いました。

サンテルモ市場

色んなお店があって面白かった

石畳の道や狭い歩道の多い風情あるエリアにあり、倉庫のような大きな建物の中に雑貨、ワイン、青果、肉、パン等のお店が立ち並びます。ザ・観光名所ではなさそうですが、さくっと呑めるようなお店やカフェがあり、地元民に愛されてそうな雰囲気で、夕飯までの時間を過ごすのにぴったりの場所でした。

La Brigada

T-boneがとても美味しかった

アルゼンチンといえば肉!ということで、数あるステーキ屋の中でも気になっていたLa Brigadaに行きました。直前だと予約が取れませんでしたが、開店30分前から並んだところすぐに座れました。30年以上の歴史を持つお店で、壁中に来店したサッカー選手のサイン入りユニフォームが飾られています。評判通りとても美味しく、ワインを除くと一人当たり3,000円未満という破格の値段で、圧倒的な物価の安さを感じました。

壁中サッカーだらけ

余談ですが、ワールドカップすら見たことがない自分にとってもアルゼンチンでのサッカーのプレゼンスの高さは目を見張るものでした。街を歩いていると必ずと言って良いほどメッシのジャージを着ている人がいます。サッカー選手はもはや崇拝の対象になっており、エクストリームな事例ですがマラドーナ教という宗教も実在するようです。


次回はトーレス・デル・パイネについて書きたいと思います。






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