僕と薬のうつ日記 4年目その2 「Re:離」
4年目の春ごろのお話
不採用の件で落ち込んだけど、とりあえず自分でその時出来ることはやったし、準備不足を含めたトータルでの実力不足だったのは大いに納得。そりゃそうだ「届かない」と今でも思うほど。だから良い意味で諦めがついていた。
なので翌週ぐらいには「じゃあ、次」という感じに開き直った。
すぐに僕はまた自分が発揮できそうな場所を探しはじめた。
前回書いたように知らない人と連絡をとろうとすると眩暈がしたり、心臓がバクンバクンになったり変な身体症状が出たけど、それでもめげずになんとか次に繋げ、最終的にA社に入る事ができた。
全く新しい環境で緊張や不安もあったけど、少し慣れてきたと思う頃には春が過ぎていた。
そして、また徐々に体調不良が増え始める…
原因は色々あると思う。
単純に新しい環境で緊張や不安。
様子見ばかりしていて、周囲に素直な気持ちを伝えず、なんでも引き受けてしまいストレスをため込んでいたのもあるかも知れない。
そして今になって思うと、それらが季節の変わり目だったというのもあったと思う、というか重要な要素かも。
一応、外では普通に笑顔でいられるけど、家に帰ると頭がジンジン、顔や体がヒクヒクと小さな痙攣をしたり、頭に外枠ができたような、違和感を強く感じた。
また、何度か襲ってくる強いジッとしていられない症状。なんと呼んでいいのか、一種のパニック障害みたいな症状も出てきた。
寝る前になると昼間のことをあれこれと考え出してしまうのが止まらなくなり、睡眠導入剤のマイスリーを飲んでも悪夢を見て2時間で目が覚めてしまう始末。
そのうちマイスリーも効かなくなり眠れない恐怖も増え、さらに外でも疲労感を強く感じ頭がガンガンするようになってきた。
睡眠不足と体調不良の連鎖、不安からくる不調のループ。
これがこの先も続くのかと思うとさらに深い螺旋へ落ちるような恐怖を感じるようになった。
これって1番最初の時と同じじゃないか?逆戻りしてないかこれ?と思うようになった。
ここまで来たのにまた戻るのか、と怖くなった。
戻ってしまっては意味がないという思いが炸裂して結局A社を辞めることにした…
A社の皆は若く才能に溢れ、魅力的な人達ばかりだった。
しかし粗削りで勢いがある反面、ルーズな部分も多々あって、僕はそこに必死に対応しようとし過ぎてしまったり、色々と気負い過ぎてしまった。
今の僕なら
・気長に考える
・距離を置いてみる
という選択もあったし、いくらでも対処方法はあったと思う。
でも当時の僕は、せっかくここまで減薬できたのに、この問題を改善するにはまた薬が増えることになる。薬が増えるのはもう嫌だという思いの方が強かった。
落ち着いて考える時間をとったり、周囲に相談してみるのも良かったのかも知れない。(大事な事に限って周囲に相談できないタイプ…)
辞めると伝えた直後、最初からずっと温厚で親切にしてくれた人が、その日1日仕草が乱暴になり感情を露わにしてきたのを覚えている。
直接僕にはぶつけてはこないんだけど態度があからさまだった。
そりゃそうだよなと今でも申し訳なく思う事があります。
辞めることが決まり肩の荷は降りたけど、そんな簡単に症状が改善することもなく、不調は続いた。
ありがたいことに途中でひきとめてくれる人もいて、また考えたりもしたけど、やっぱりあの時はあれが限界だったと思う。
そしてついに辞める日がきた。
短い間だったけどお世話になった人達へ挨拶をしてこれで終わりかなと安堵したら、自分が面倒見ないといけないトラブルがあって最後の最後までガッカリもあったけど、とにかく義理は果たしA社での生活は終了した。
その後、A社はD社に勝るとも劣らない勢いで躍進をした。
現在A社はないが、当時の若手達は今でも活躍している。
正直な気持ちを言えば、あの時辞めなければ自分もその近くにいられたのかな?と何ともダサい想像をしてモヤモヤする。
当時のことを思い出すと、遅れを取り返そうと階段を何段も飛ばして進もうとして焦り過ぎてたし、体調が悪いなら悪いと言って会社に相談してスローペースにしてもらうとか本当にやりようはあったとは思う。
でも結果は結果。
前回書いた、不採用になったD社にもし入社できていたとしても、結局は同じ結末になってたんじゃないかと思う。
むしろD社の方が更に忙しくプレッシャーもキツイので、もっと大変な事になっていたのかも知れない。
どちらにせよ、A社でもD社でも上手くいってる自分の姿をその後も想像できていないので、あの時の僕には無理だった。
しかし今こうして文章にすると、なんか自分の癖が見えてくる気がする…
だからこれも経験として蓄積にはなっているとはいえる。
だから少しだけ後悔も和らぐ気がする。
薬は
パキシル20mg
リボトリール 0.5mg
デパケン 100mg
マイスリー
10mgサイレース 2mg
変化はありません。
(といっても過渡期に比べれば驚くほど減りましたけど…)
カバーにnoranekopochiさんの素敵なお写真をお借りしています。
ありがとうございます。