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システム障害を頻発していたチームが1ヶ月で障害を激減させるまでの軌跡をアジャイルコーチが解説!

ソフトウェアの開発をしていて、システムの障害は起こしたくないものですよね。顧客との関係が悪化して解約に繋がったり、ユーザ離れに繋がったりはもちろんのこと。それ以外にも、障害対応として緊急の対応をしないといけなくなったりして、通常の開発業務に取り掛かれないだけではなくチームも精神的に疲弊してしまいます。しかし、何度も何度も障害を起こしているチームがありました。では、一体どうすれば障害を改善できるのでしょうか?結論から言えば、障害が起きるまでのプロセスを可視化したりすることで、複数の障害の共通点を探していく必要があります。より詳細に、実際のコンサルの事例を交えて解説するので最後までご覧ください。

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実際にあった事例を紹介します。大企業Oは、アジャイル開発の導入時期でスクラム開発を実践していました。他社のコンサルを入れてスクラム開発の形を教えてもらっていたため、一通りのスクラムイベントを実施できるようなチームでした。

問題点

そこまでは良かったのですが、ソフトウェア開発の経験が豊富なチームメンバーが多かったにも関わらず、頻繁にシステム障害を起こしている問題を抱えたチームでした。また、スクラム開発の形を保っているものの、生産的に、ふりかえり(レトロスペクティブ)の時間を使うこともできていませんでした。これではスクラム開発の効果を十分に発揮することができません。このままだと、このチームや事業部は存続の危機に瀕してしまいます。

口コミで私の活動を知ったことをきっかけに、その会社のマネージャーから依頼されてスクラムマスターとしてガッツリ支援することになりました。実際にチームにJOINしてから気づいた大きな課題は以下のものです。

  • 課題:頻繁に障害が起きているものの該当箇所が異なるため全く別の事象として扱っていた

介入方法

問題点がわかったので、それぞれに対して適切な方法でカイゼンを行いました。以下の通りです。

課題:頻繁に障害が起きているものの該当箇所が異なるため全く別の事象として扱っていた
解決方法:システム開発に取り掛かって障害がおきるまでのプロセスを可視化して抽象化して考えてもらった

もちろん、一発でこの方法にたどり着いた訳ではないですが、障害の因果関係を図式化していく、プロセスを可視化して抽象化してみるなど方法を試すことで問題の糸口を見つけることができました。また、因果関係の図式化については、今回のシステム障害に対して直接の解決には使いませんでしたが、チームが大きな課題を解決するときに新しいツールとして使えるようになりました。

よくある失敗

よくある失敗として、システム障害に対してマネージャから部下たちに「なぜなぜ分析」をするように指示して放置しておく例をよく見ます。分析結果を見せてもらうと、分析する観点が貧弱なためあまり再発防止につながらない結論になって、何をすればよいのか分からないで何も行われない場合もあります。なぜなぜ分析にしても、システム思考にしても、ツールを渡してそのまま効果の出る再発防止が生まれることは殆どありません。ある程度なれている人をアサインし、ファシリテーションをしながらまずはその方法に慣れてもらい、伴走しながらチームへの思考法の導入をする必要があります。また、分析手法のファシリテーションができる人を育てることで支援者がチームを抜けてもよい状態に達します。

行動の変化

開発メンバーに対して何度も演習を行ったことで、行動に変化が現れました。まとめると以下の通りです。

  1. システムの障害に対して効果の高い再発防止策をチームで考えられるようになった

  2. 大きな課題が出現したときにも、問題の因果関係を図式化しながら解決できるようになった

これにより、チームの障害はその後かなり起きづらくなりました。

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まとめ

頻繁にシステム障害を起こしていたチームが短期間で障害の根本解決に至るサポートを紹介させていただきました。ポイントとしては、手法を教えておくだけではなく、考えることをサポートし伴走することが重要になります。これを渋ると、チームの行動に変化が起きず、いつまでも同じことを繰り返してしまい、最悪の場合システムの終了に繋がってしまいます。また、チームだけで新しい取り組みを導入することができれば、どんな困難があっても解決できるでしょう。

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