犬に考えさせる
トレーニングの場においてよく聞くこのフレーズ。
みなさんはどのように感じますか?
犬に考えさせるって私もなんとも感じていなかった言葉ですが、最近はもやっとしてました。
このもやっとがなんなのかはっきりしなくて自分のFacebookでぼそっと呟いたら仲間たちがいろんな見解を示してくれて納得したことを皆さんにもシェアしますね。
ドッグライフコンサルタントの佐藤です
何をどう考えさせるの?
いくら人間と長い時間一緒に暮らし、人間の機微に敏感な動物だからとはいえ犬が私たちの思っていることをやれるはずがないのですよね。
超能力を持っているわけでないでしょうから…
それでも頑張ってしまうのが犬なんですけど…
犬に考えさせる前にその行動は犬にとってやったことのあることですか?
いろんな学習をしていますか?
なにも知らない状況で、お菓子の袋と皿だされてはいどーぞやって。と言われたらあなたどうしますか?
ってことなんですよね。
はいどーぞと言ったりとは皿の上にお菓子をそのままのせてほしいのかもしれない。
もしかしたら袋を開けて、皿の上に取り出してほしいのかもしれない。
はいどーぞだけでは何をしていいかわからないのですよね。
それでも、私たちは皿とお菓子の組み合わせでお皿の上にお菓子をのせるのかもなぁ~って考えをめぐられることができますよね。
この考えを巡らせるというのが「犬に考えさせる」ということなのだと思うんです。
考えを巡らせるには
私たちの場合で考えると分かりやすいかと思うので先ほどの皿とお菓子の話で続けますね。
私たちは生活するなかで「皿」がどのような使い方をするものか学んでますよね。
赤ちゃんは皿が何者かわからないけどお皿に食べ物がのって毎日出てくるとこでお皿の使い方を学んでいます。
その学びのなかで応用的な発想もでてくる。
お皿の本来の機能以外に工夫することも学習していきますよね。
生活のなかでお皿とお菓子が出てきたときどのような組み合わせで使えばいいか?ということを毎日の生活のなかで学んでいくんです。
なので、お皿とお菓子が出てきたときどのように使えばいいか?の考えを巡らせることができるんです。
逆に、お皿を初めて目にして、使い方を知らなければどのようにしたら良いかわからないですよね。
それをじっと待っていても思うような行動は引き出せない。
偶然引き出せたとしてもそれまでの過程にかなりのフラストレーションはあるはずです。
そうじゃないですか?
何をしてほしいかわからない。
何かしてもそれは違うと言われる。
たまにそれが正しいと言われるがすでに疲労困憊で何が正しかったかよくわからないっていう感じかな?と思います。
では、犬のトレーニングで言われる犬に考えさせるについて考えてみましょう。
考えさせる前に
犬と暮らしているなかである状況下でこうしてほしいということがあるなら犬に考えさせる前にこういうときはこうするんだよを教えてあげないといけないですよね。
暮らしのなかで正しい行動を飼い主が導いて犬が学んだ結果、他の似たような状況でも正しい行動をとれるようになり応用力がでてきます。
それは、犬に表現できる行動のレパートリーが増えて状況に応じた行動の選択ができるようになるからです。
犬に考えさせるとは、まず前段にたくさんの行動や状況に応じた行動の表現の仕方について学んだ結果のことです。
なにも学んでいない状況では、小学生に大学生の問題でテストをするようなものです。
トレーニングの場において安易に言ってしまいがちですが、飼い主さんにお伝えする側のプロはそんなことまで考えてお伝えしなければ誤解されてしまうし、どんな素晴らしいトレーニング法でもやっぱりムリとか出来ないのは罰しないからだなんてことになりかねないなぁと思ったのでした。
プロが言う言葉を飼い主さんは様々な解釈で理解していきます。
なので、はしょらずに丁寧にお伝えしないといけないなぁと改めて考えさせられました。
皆さんの言葉か私の学びになります。
ありがとうございます。
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