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犬にも拒否権を

唸ったり噛んだりする行動は犬が悪い子だから出るのでしょうか?
唸ったり噛んだりするときの状況を見直すことも行動療法のひとつです。
唸ったり噛んだりする理由を犬目線で考えてみませんか?

犬ばかりが悪者になるこの状況をみんなで打開したいと常々考えています。

ドッグライフコンサルタントの佐藤です。

唸るのも噛むのもボディランゲージ

唸ったり噛まれたりするときってどんなときですか?

ご飯食べてるとき?
遊んでいるとき?
ブラッシングしているとき?

いろいろな状況があるかと思いますけど…

もし、なにかをしているときに唸ったりしているならすぐやめてあげてください。
唸るのは「嫌だ」のサインです。
それも強めの。

噛むまでいってしまっていたらそれはもう、実力行使しないと命の危険があると思ってしまっている可能性が大きいです。
私たちはよかれと思ってやっているだけなんですけど犬にとっては全然良くないんですよね。
だから、嫌だと言っているんです。

遊んでいるときによく唸る子がいます。
これは、楽しすぎて声が出ちゃうパターンです。
遊びもエスカレートすると興奮して力任せに遊ぶ子供と一緒でおいたがすぎるときがあります。
それが噛みに繋がっていると私は考えています。

人間の皮膚はとても薄くて柔らかくて傷つきやすいです。
なので、少し歯が当たるだけでも皮膚が破れる事もあります。
犬たちが遊んで興奮し始めたら遊びをやめるということも安全を考える上で必要です。

これが、犬を制御する事に繋がります。
「はい、おしまい」でおもちゃを片付けてお水を飲ませて飼い主さんがリラックスしてテレビでも本でも読むだけで犬はそれを察する能力がありますので落ち着いて休んだりするでしょう。

最初は遊びの催促があるかもしれませんがそれには乗らずおしまいだよと優しく撫でてあげたらいいと思いますよ。

嫌だのサインはどんどん大きくエスカレートする

唸るのも噛むのもボディランゲージとお伝えしましたが、どんなボディランゲージなのでしょう。

それは先程も書きましたけど…
嫌だのサインです。
もしくは、自分を守るための行動でもあります。

嫌だのサインも自分を守る行動も表現する権利を誰も剥奪はできないし、してはいけません。
なのに、犬にはそれが許されないんですね。

犬は嫌だといってはいけないし、自分の命を守る行動もとってはいけないと…
こんな風に表現されたらそんなつもりはないとみなさん言うと思うんですよ。

知らなかったからですよね。
知らないと言うのはとても罪なことです。
人間はだから罪深いと言われるのだと私は思っています。

自分が変わることで犬も変わります。
今までの事は消せませんけど、それを知っているから学べることもたくさんあるので凹む必要はありません。
最初から知っているよりも他の痛みを知っているという強みになります。

さてさて、嫌だのサインも実はもっともっと前から出ているんですよ。

たとえば…ブラッシング。
ブラシを当てたら顔をそちら地向けたり、舌を短くペロペロしてませんでしたか?
覚えていないかもしれないですけど…
ブラッシングに限らずなにかをするときに観察してみてください。

ブラッシングをしようとしたときにブラシの方に顔を向けることもシグナルだし、舌を短くペロペロするのもそれ嫌だなぁのシグナルです。

この時点でやめなければきっと鼻の辺りにシワがよったり、歯を見せたりします。
先程のシグナルより強めに嫌だを伝えています。

それでもやめなければ唸りが出ます。

ざっくり書くだけでもこれだけの段階があります。
本当に細かく見たら筋肉の緊張なども入ってきます。

逃げられない状況では犬のシグナルはあっという間に階段をかけ上がっていきます。
なので、少しずつブラシを体に当てる、じっとするなどを遊びのなかに取り入れていきます。

遊びだけでなく食べ物を使って嫌なことをして減らしていき、ブラシをもったら美味しいゲームの始まり❤と犬が思ってくれるように飼い主さんは工夫する必要があるんですね。

もし、今、唸ったり噛んだりすることがあるなら、それを一旦やめてはじめの取り組みから見直してみましょう。

唸りや噛む行動に潜むもの

嫌なことをやってしまって唸りや噛みが出てしまうならこちらが取り組む必要がありますが…
なかには痛みや脳の疾患によって唸りが噛みが出てしまうこともあります。

まずは、どんなときに唸りや噛みが出るのか記録しましょう。
気圧や天気も関係してくるときもあります。
動画をとるとその時の状況がわかるので診断もしやすくなると思います。

嫌なことをなにもしていないのにこのような行動があるのであればまずは、信頼できる医療機関の受診をオススメします。

ダックスフンドによくあるヘルニアなどの病気が原因で問題行動が起きる場合があるからです。
病気や怪我が原因の問題行動は行動療法では解決しませんので、それがないことを確認した上で行動療法の取り組みをしましょう。

基礎的な取り組み

行動療法云々の前に基礎的な取り組みを紹介します。

以前も紹介しましたが、古典的条件づけを利用した嬉しいこと、嬉しいものを増やす取り組みです。
まずは、名前を嬉しいものにしませんか?ということで…
「名前を呼んでおやつ」をしてみてください。

名前を呼んだら行動は求めずおやつを食べさせるだけです。
それも、名前を呼んですぐに。
間を開けません。

アイコンタクトもオスワリも必要ありません。

おやつを使うのでご飯とのカロリー調整はしてくださいね。
ご飯を上げるときも名前を呼んであげれば一日二回はできますね。
待てなんてさせなくていいんですよ。

私たちだって美味しいもの目の前にして待てと言われたら嫌じゃないですか?
そんな事を私たちは犬にしているんですよ。

改めて考えてあげてください。

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