テレアポに費やされる時間を計ってみた

今回は私の職場のリアルな体験を通じた時間の大切さを感じていただけたら幸いです。

表題にもあるように、テレアポがいかに非効率で双方の時間を浪費してしまう結果になるか、ご納得頂けたらと思います。
さて私の勤めている会社は中小法人のため、当然ながら固定電話を置いています。
もうこの時点で、飢えたテレアポ業者の恰好の餌食となってしまうのです。件数を集計してみたら毎日8件~10件ほどかかってくるので、費やされる時間は1日で最大15分ほどです。

これを月間20日稼働とすると、およそ300分(5時間)費やしていることになります。
これでは電話をかける側、電話を受ける側双方ともに人件費の無駄となってしまいます。
・・・この時間について、皆さんはどう感じるでしょうか?

テレアポを受ける側は、業者があたかも顧客の都合も考えないで無作為にかけてきていると感じてしまうのです。
それに追い打ちをかけるように、テレアポをしかける時間帯も大きくズレてしまっています(疲労を感じる夕方17:00以降などザラです)
顧客側からでも感じることですが、これでははっきり言って成約率はゼロでしょう。

それでもなぜ彼らはテレアポを仕掛けてくるのでしょう?
私にはテレアポ率をKPI(重要業績評価指標)で管理されているとしか思えないのです。
恐らく営業目標を達成するためにテレアポ率、訪問率、クロージング率、成約率などをブレークダウンし、それぞれの段階でKPI率達成するよう会社から強制されているのではないでしょうか?

従って、上記のような顧客側の時間帯も考えない迷惑なテレアポを仕掛けてくるのです。
テレアポは確かにアプローチ費用が安く今でも使われている営業手法です。しかしそれでもまだDMを送る方が受電側の時間を奪わない分、逆に好印象なのです。

さて業者側の原因が推測できたところで、受電側の具体的な対応策を以下に記載してみました。
オフィス出社の方へ、少しでも参考になれば幸いです。
ただ、これは明らかに勧誘電話だと判明した場合にだけ使用した方が良いと思います。(くれぐれも初期段階の勝手な判断は禁物です)

「お忙しいところ失礼いたします」ときたら、勧誘電話の可能性が高いのでその間に回答を考えます。
「〇〇担当者さんはいらっしゃいますか?」と聞かれたら、
「長期出張していますので、いつ戻るかの予定は未定です」と答えます。
「それでは現ご担当者様は?」と切り返されたら、「突然の出張なので後任担当者は現在調整中です」と答えます。
「それではこちらからまた電話します!」と言われたら、「いつ調整完了するか未定なので、調整完了したらこちらからご連絡します。御社の後任担当者にもそうお伝えくださいませんか?」と答えます。
それでも頻繁にかかってくるようなら、受電後に着信拒否登録をしてください。

これでテレアポ業者に費やす時間は格段に減ると思います。
テレアポ業務をされている方にとっては、非常に不愉快な内容だと思われるのですが、受電側の心理も一度考えてみてほしいのです。(受電側も相当なストレスがかかります)

「それでは、一体どうやって顧客にアプローチをすればいいんだ!」と、テレアポ業者側からお怒りの声が聞こえてきそうなので、代わりにテレアポ業者側に以下の提案を勧めます。
(私はテレマーケティングのプロではないのであくまでも提案です)


①テレアポの要件を明確にする

誰に、何の要件なのかをまずはっきりさせてください。
いきなり「〇〇社長さん、いらっしゃいますか?」は取りつぎ者に不信感を買います。
特に、何の要件なのかを先に説明しないと、聞いている側はだんだんイライラしてくるでしょう。

②まずはDMやチラシを送ることが好印象

この方法であれば、顧客側の時間がある時に目を通すことができます。突然のテレアポは逆に印象を悪くします。
せめてDMやチラシを送った後にアプローチをしてください。

③必要以上のアプローチをしない

DMやチラシを送っても反応がない顧客はニーズ無しとし、これ以上アプローチをしないことが得策です。
その代わり、その時間を他の顧客にアプローチする時間にあてましょう。

④DMやチラシをアンケート形式にする

DMやチラシの内容をアンケート形式にして、担当者に考えさせ回答させる猶予を与えましょう(自社のアピールばかりを盛り込んではいけません)

以上、これだけです。
今回の結論をまとめると、自分のことだけを永遠に喋っている人に、付き合いたいと思う人はいるでしょうか?
おそらく皆無だと思います。
法人取引においてはなおさらでしょう。
まずは相手の聞く耳を持ち、自分をアピールする時期をあえてズラすこともまた一つの戦略なのです。

・・・そしてここからは完全に余談ですので、読み飛ばしていただいて構いません。
このような日常の実体験を生かし、顧客の【不】を解消するようなサービスを思いつくのも、また楽しいでしょう。
完全な思いつきレベルなのでだいぶ稚拙な内容かもしれませんが、例えば以下のようなサービスもあってはいいのではないかと思います。
(すでにテレアポ代行業者も存在していますので、似たようなものがあってもおかしくないと思います)

①テレアポ受電側・発信側の意見を公募するWEBプラットフォームを運営
②双方の意見を集約・マッチング
③上記情報を基にテレアポ発信側のアプローチ率改善
④テレアポ業者の成約率向上・収益率向上
⑤成約率・収益率向上に応じて運営側に手数料収入が入る
完全な思いつきなので、実行に際しての障害となるような事情は全く考慮していません。

このように顧客の不満や不便から生じるサービスは割とあると思います。
ただ不快なことと思わず、そのような視点で考えてみるのも面白いかもしれません。


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