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【かもめのジョナサン】の生き方に憧れてしまう

いつも記事をご覧いただきありがとうございます。
Biz Craftです。

今回はタイトル通り短編小説に関する感想となります。
私はなぜかこの手の自由を題材とした作品がお気に入りです。
というわけで、本記事は以下の方にご共感頂ける作品ではないでしょうか。

✅自由な生き方に憧れる方
✅自分の好きなことをとことん追求したい方


1.小説の概要

「かもめのジョナサン」は、1970年にアメリカの飛行家リチャード・バックが発表した小説です。
登場キャラクターは人間ではなく、擬人化された動物(カモメ)であり、飛行することにこだわりを持った主人公ジョナサンの物語です。

ジョナサンは群れの常識に縛られない自由な生き方を選び、自分なりの飛行技術を追求していきます。

それは彼のセリフからも明らかです。

「ほとんどのカモメは、飛ぶという行為をしごく簡単に考えていて、それ以上のことをあえて学ぼうなどとは思わない。」

また文中の次の描写からもそのことが窺えます。

"ジョナサン・リヴィングストンにとって重要なのは、食べることよりも飛ぶことそれ自体だったのだ。その他のどんな事よりも、彼は飛ぶことが好きだった。"

しかしそのためにカモメの群れから追放され、終始理解されずにいたことも確かです。
この小説は自分の夢や目標を追い求めることの大切さや、それに伴う困難さを描いています。


2.理想のためなら孤独も厭わない

第1部でジョナサンはひたすらスピードを追求して飛ぶことを練習しますが、群れから変わり者と見なされます。

彼は生きることの意味や、より高い目的を発見するカモメにこそ責任感があると主張しますが、聞き入れられずに追放されます。
追放された後、2羽の光り輝くカモメに出会い、より高次なる世界へと連れて行かれます。

ここがジョナサンにとってはターニングポイントだったのではないかと思います。
ここの場面は賛否両論あるかもしれませんが、私自身はここが一番好きなシーンです。

自分の行きたい道を究めるのであれば、大多数のに従うことが却って足枷になるかもしれません。
寂しいことではありますが、同時に大きな希望も感じられるシーンです。


3.ジョナサンは幸福だったのか?

第2部~終幕までジョナサンは、新しい世界で高度な飛行術や瞬間移動などを学びます。
そして彼は元の世界に戻り、飛ぶことの意味や喜びを伝えようとします。

彼の教えに興味を抱く若いカモメも現れ、ジョナサンには多くの弟子ができます。
そして弟子たちとともに群れに戻り、カモメの生涯は飛ぶことにあるという思想を広めようとしました。

ジョナサンは最後に自分の知識や経験を伝えるため、弟子のアンソニーに自分の後を継いでほしいと頼みました。
アンソニーはジョナサンの願いを受け入れたのち、アンソニーに別れを告げ空の彼方へと飛んでいきました。

こうして終幕までのシーンを振り返りますと、ジョナサンは最後まで自分のテーマを貫き通したキャラクターとして描かれています。

果たして彼は幸福だったのでしょうか?

少なくとも仲間や故郷を捨てたことだけに注目すると幸福とは言えないような気がします。
何だか少し寂しい気がします。

しかし彼には同じ志を持つ弟子や仲間ができ、最後に自分の意志を伝達できたことは間違いないようです。

幸福の定義は様々ですが、自分の自由をひたすら追求し、結果的に己の存在を後世に残すことができたという意味では幸福であったと言えるのではないでしょうか?

短編小説ですが、中身は濃いです。
自分の生き方を見つめ直すきっかけとなる作品でした。

☟今回参考にした小説です。写真入りで不思議な感覚を憶える一作です。


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