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大麻の合法化について考える

以下では大麻を合法化すべきか、否かについて健康面のメリット、デメリットに絞って考える。
大麻の合法化を考えるうえで他にも政治的(税収になる、地域社会の治安に影響する)な要因などがあげられる。しかしそれらはすべて健康面で問題ないと判断されたうえで議論されるべきだと考えるからである。



結論

現状は大麻に関する研究が乏しく嗜好品としての合法化は早計だと考える。
一方で医療用として先行研究のための使用は認め研究を進めていくべきだと思う。


大麻の用途・メリット

■医療用
てんかんやがん、うつ病の治療に活用できると考えられている。(数件の事例あり)
海外では鎮痛剤や睡眠薬としての活用も進められている。既存の薬品よりも中毒性が低いとの報告もある。


■嗜好用

気分をハイにするなどのイメージがあるが、合法化されている地域では「睡眠の促進」「痛みの緩和」が大麻の主な使用用途となっている。


■産業用

日本でも産業用の大麻の使用は許可されている。
大麻は麻の一種であり衣料品、紙として利用されている。




大麻のデメリット

デメリットに関してはいくつか論文に目を通したが論拠などに疑問点が多かった。
最終的にはタバコ、アルコールと同程度に体に悪く、依存症になりやすい程度に考えるべきだと感じた。


マリファナ使用者の30%が虐待や依存というような薬物障害の発生。(アメリカの国立薬物乱用研究所(NIDA)ホームページ)

こちらはDSM-IVという基準をもとに30%が薬物障害になると判断されているが、その基準自体が甘く数値が高めに出やすいようだ。(精神障害の診断と統計マニュアル)



タバコ、アルコールよりは身体への悪影響、依存症になりずらいとの報告。(Development of a rational scale to assess the harm of drugs of potential misuse)

大麻

こちらは数値が医者の主観(アンケート)によって決められている。
アルコールやタバコなど実際に普及しているものの方が医者が接している患者数が多く数値が高めに出てしまうなどの可能性が存在する。




まとめ

前提として大麻は他薬物よりも健康への害が少ないと言われているが、それは比較論の話であり、他薬物と等しく害があるということを忘れてはいけない。

しかし摂取量などを守れば睡眠不足、うつ病など現代病や、てんかんに対しての薬としての活用が期待される。


今回は健康の面から大麻の合法化について考えた。政治面からみると大麻は反社会的勢力の資金源になっている。合法化して管理をした方が税金もとれるし、反社会勢力の力をそぐことにもつながる。こういった理由も大麻合法化を後押ししているだろう。




参考資料

『大麻ビジネス最前線』:高城剛

アメリカの国立薬物乱用研究所(NIDA)ホームページ

Prevalence of Marijuana Use Disorders in the United States Between 2001-2002 and 2012-2013

Wikipedia 精神障害の診断と統計マニュアル


Development of a rational scale to assess the harm of drugs of potential misuse

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