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この街に息づくフロンターレの心に触れて。

今日、選手が掲載された雑誌を買いに地元の住吉書房さんへ向かった時のことです。
帰りしなで見かけた、見覚えのあるジャケットとビニールの斜め掛けバッグを掛けた方たち。フロンターレのスタッフさんだということはすぐにわかりました。斜め掛けバッグの中身は筒状に丸められたスケジュールポスター。連戦明けでようやく手の空いたところで、ポスターの貼り替え作業に来ていたのでしょう。
今日は日差しも強く汗ばむ気候の中でしたが、ご挨拶できるお店には1軒ずつ、回りながらポスターをお渡ししたり貼り替えたりしているんだろうなと思いました。「いつもありがとうございます、これからも応援しています」と言えればよかったのですが、急に声をかけると完全に不審者になってしまうので遠くから眺めるだけに止めました。このnoteを通して伝わっていることを祈ります。笑
そのスタッフさんたちの様子を見ながら、「ああ、私は川崎フロンターレのホームタウンに住んでいるんだなあ」とひしひしと実感しました。

川崎市に移り住んでもう20年以上経ちましたが、地元を歩いていると、昔は意識をしていなかったとはいえ、存在が地域に随分浸透してきたなあと感じることが多くなりました。商店街のスケジュールポスターに始まり、商店街のタペストリー、町内会の掲示板、商業施設、駅、銀行、区役所に図書館。どこに行ってもフロンターレに出会います。

以前、こんなことがありました。
謎解き街歩きゲーム参加中に、たまたま問題の掲示されたサポショさんの前で動画撮影中のマスコットたちに遭遇した時のこと。
邪魔にならないようにと遠目に眺めていたら、撮影が途切れたタイミングでスタッフさんが「楽しんでいただいている中、お待たせしてしまってすみません」と声を掛けてくださって。私はその言葉だけで充分で、むしろマスコットたちをこんなに近距離で見られることはないので貴重な体験です、大丈夫ですよとお返ししたら、今待機中でちょうど空いているので、もしよろしければ一緒にお写真お撮りしましょうか、とお気遣いをいただきました。
当日は母を連れていたのですがとても大喜びで、それ以来、仕事以外の日にはフロンターレのサッカーを欠かさず観るようになりました。写真を撮っていただいた後はサポショさんでお買い物をさせていただいたのですが、皆さん温かく迎えてくださって。その体験がとても印象的だったのか、職場で写真を自慢したりフロンターレの地域貢献活動について職員の方に説明したりしているそうです。
母は市内で働くいわゆるエッセンシャルワーカーで、スタジアムも行けず、なかなか娯楽に時間が取れない生活をずっと余儀なくされていますが、とても貴重な体験ができた、またゆっくり街を歩いてみたいと嬉しそうでした。スタジアムに行けないとしても生活に潤いを与えてくれるフロンターレに、心から感謝しています。

歩いているだけでフロンターレを感じられる街。
それは、選手たちだけでなく、スタッフの皆さんが諦めず、辛抱強く、地道に、私たち市民と向き合ってくれた結果だろうなと思います。地域貢献活動を始めた頃はサッカークラブがそこまでするなんて、という風潮の方が強かったと聞きますが、今やJリーグは地域密着がすっかりスタンダードになりましたよね。冷静に考えればすごいことだなと改めて思います。

フロンターレの名前くらいしか知らなかった街の人たちが、少しずつ、色々な人たちの「街を想う気持ち」で繋がっていく。そして、その輪が少しずつ大きくなって、支え合っている。素敵なことだと思います。
その活動を始めようと思ったスタッフの方々、それに協力する選手たち、そしてそれを受け止める街の方々、誰が欠けても今のフロンターレはなかったはずです。その繋がりの中に少しでも自分がいることがとても嬉しいです。

この繋がりが、これからも途切れないように。
私たちは私たちの、一番大切にしなければいけないことをいつも忘れずに、せっかく繋いだ手を離してしまわないように、守っていきたいなと思います。


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