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23秋冬新作 RE/DENIM ②

ジーンズを作ろう!

と至った理由は単純です。

デニムはオンスにもよりますが、アメリカのゴールドラッシュを支えた歴史的なワーキングウェアの代名詞。
とても丈夫な生地なのです。

クライミングには軽量性/高可動域が必要なシーンと、時に堅牢性が必要なシーンがあります。

前者はどちらかというと1アテンプトも無駄にしないコンペや、
"あとは繋げるだけ"なプロジェクト向けです。

後者は、はっきり言ってしまうと、
ヘビーウェイトのデニムは結果を求める手段でいえばクライミングには不向きです。
しかしその堅牢性は人の肌を守り幾度の着用や洗濯にも耐える実用性もあり、結果として経済的な側面もあります。
(軽いデニムはこの理屈には含まれません)

何より、インディゴ染料で染められた糸が織布されているので着用、洗濯のたびに染料が少しずつ糸から流出し、二つとないオンリーワンな表情となります。

着用後ひと月たらずの状態。まだまだ染料が残ってフレッシュなツラ構え

この堅牢性とエイジングが、
クライマーのクライミングライフに永くお供できる資格を有する数少ないファブリックだと捉えています。

lobsterが採用したのは
国産12.5ozのストレッチデニムで、
オーガニックコットンを使用しています。

12.5ozってどのくらいの重さ?
と思われる方が殆どだと思いますが、
世界的認知度No. 1と言っても過言では無いアメリカの某ジーンズメーカーの代表的なジーンズとほぼ同じウェイトになります。
膝マントル、ニーバー、花崗岩ばっちこいな肉厚感です。

ストレッチ入りを使用するか否かで迷いましたが、
先日展示会にてユーザーの奥様からいただいた一言がきっかけで採用するに至りました。

"岩で細かいスタンスを拾うのに、パンツの足元ボリュームは少ないほうが視認しやすい。ワイドだと見えづらくて少し怖い"

これは自分自身前々から感じていたことでもありますが、
"個人的に太い直線的なパンツがキブンだし、、、"
と、登攀に大切な部分を蔑ろにしていた自分に気がつかされました。

厚いデニムをローボリュームにしながら可動域を持たせる。
この矛盾をクリアにするためにはストレッチデニムを採用するしか最適解が無い!と改心しました。

そうと決まったらパターン(型紙)作成!

ここは端折りますが、ちょうど春夏の展示会を行脚している最中、パターン修正を繰り返すことロブスター過去最多の8回繰り返しました。
※いつもは2〜3回で完結

仮縫い。シルエットや可動域を確認します。

納得のいくパターンとなりました。

適度なゆとりも残しつつ、lobster史上最もスリム。

サイズ展開はインチ展開で、
27/28/29/30/32/34

これまでSを着用されている方は29〜30かと思います。


そしてジーンズ作成の上で重要だと位置づけているのは生地以外の資材です。

〜To be continued〜

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