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心の風邪と仮病

「心の風邪って鬱とかじゃなくて、本当は仮病なんじゃないのか」と東畑さんが呟いていた。たしかにそうかもしれない。

仮病、嘘をついて休むこと、ズル休み。

ときどき嘘をついて休みたくなる気持ち、すごくよく分かる。

なんとなく休みたい。嘘をついてまで休むほど、深刻に弱ってるのかといえばそうではなくて。ただ、なんとなく。

なんとなく休みたいので休みます、って言えたらいいのにね。

言いにくいから、とりあえずてきとうに都合をつける。後ろめたさはあるかもしれないけど、動けなくなるくらい深刻に寝込んでしまったら、せっかく休んでるのになんかもったいない。
ちょっとしんどくなりそうだから、ここで休んでおきます、という戦略的仮病。けして嘘ではない、けれど世間体的に理由をつけなきゃいけないから、仕方なくそれが嘘になるだけだ。仮病を使う、というのは嘘をつかされてることなのかもしれない。

私は、鬱になってから、心の疲れが先にきて、それが身体に強く悪い影響を与えることを知った。ちょっとしんどくなりそう、というサインを見逃さないことが大事だと思っている。
心も疲れて身体も悪くなると、いいことがない。何もする気も体力もなくなって、ただ寝るしかできなくなるから。

それよりは、せめてAmazonPrimeで映画やアニメを見てみたり、ちょっと近所を散歩したり、マンガ喫茶に籠もってみたり、なんとなく空を眺めてみたり、していたい。

そんな仮病はなんだかわくわくして、心の風邪なんてどこかに飛んでいきそうだ。

仮病それ自体が心の風邪なのか、心の風邪を治すのに仮病するのか、関係性が曖昧になってきた。
でも仮病と心の風邪は親しい関係にあるような、気がしている。

ときどき、私は仮病する。

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