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男性育休がなぜ重要なのか

いろんなもののメモ。

男性が育休をとりにくいのはなぜか

というド直球なタイトルの調査まとめで、以下のような目次構成になっている。

・男性は、育休の取得に際して制度の有無や上司の顔色を気にしている
・男性が育休を取得する上でのネックは、不在時のマネジメント
・男性優遇の職場マネジメントが潜在的な阻害要因となっている
・まとめ:男性に偏った仕事のあり方の是正を

男性が育休をとりにくいのはなぜか

制度の有無ってなんだ。ウチの会社、有給休暇はありますか?みたいなレベルな話だけど。

上司の顔色とはなにか。企業の風土、雰囲気、空気感、仕事量、同僚の年齢層、顧客や他部署の理解、上司はそれらをすべて把握しながらマネジメントする立場にあるわけで、それら複合的な要因をあわせたものが、そのまま上司の顔色でいいだろうか。

子どものいるミレニアル世代夫婦のキャリア意識に関する調査研究(2022年)

という、21世紀財団の調査がある。

これをもとにした新書が出ている。

報告書は定量調査についての結果が、新書には定性調査、つまりインタビューの結果が記載されている。インタビューもまた膨大な数で、圧倒的に新書が面白い。

ミレニアル世代とは、1980~2000年前後生まれの人を指す。その前の世代とは明らかに異なる価値観(子育て観・キャリア観)を持っている、という。

なぜ男性育休が重要なのか

とりあえず育休取得すればいいものでもない、とか、育休だけ取っても意味がないとか、前提として議論するべきものはいくつかあるとして、「男性が育休を取得すること」はこれまでになく重要視されている。

当たり前にみんな有給休暇を取るように、男性が育休を当たり前に取得する社会ではなにが起こるのか。

ミレニアル世代(わたしもだけど)の価値観だけが変わっても、男性育休の取得は進まないらしい。それよりももっと前の世代の価値観が変わる必要がある。先に見た、男性が育休を取りにくい理由となっている「上司」の世代だ。

男性育休の取得率が高くなることは、上司の世代を黙らせるのにちょうどいい武器になる。約半数の企業で男性が育休を取得しています、ともなれば、さすがに上司の顔色も変わるだろう、と。
染み込んだ価値観を変えるのは難しいし、わたしも半分くらいは諦めている。上の世代は分かってなくてもいい、分かってもらえなくていい、位に思っている。けれど、どうしてもその理解を得なければ先に進めないという若い世代もいるはずだ。価値観を変えられなくても、理解させることはできるかもしれない。数の力で。

育児にまつわる制度は十分整っているのに、使われていない、というのももったいない。使わせないようにしている人がいるなら、空気感があるなら、使えるような空気感にしたいし、邪魔者は黙らせたい。

男性育休が当たり前になった社会では、少しはその先も男性と子どもの関わりも増えるだろうし、育休を勝ち取った世代は当たり前に育休を取らせるだろう。

上に紹介した新書の大量のインタビューを読んでいて、育休を取る取らないで苦しんでいる人がこんなにも大勢いるのだ、と改めて嘆きたくなったし、そんなことで苦しまずにもっと子育ての苦楽をたっぷり味わってほしいから男性育休は重要だし、重要であるべきだ。

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