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中国紅茶【正山小種(ラプサンスーチョン)】

今日は【正山小種】をいただいています。

先日、プーアール茶と間違えて「紅茶が飲みたい」と言ったこどもに手持ちの紅茶茶葉を数種類出した中で、乾燥茶葉のにおいをかいでイヤだと言われてしまった独特の香りのある紅茶です。

【正山小種】は香港などの広東語圏では【立山小種】とも書かれるようです。そして英語名は【Lapsang souchong】。

【正山小種】を中国語(いわゆる北京語)で読むとZhèngshān xiǎozhǒng。ジョンシャンシィァオジョン。ちーっともラプサンスーチョンではありません。

では【立山小種】なら?中国語ではLìshān xiǎozhǒng。リーシャンシィァオジョン。やっぱりラプサンスーチョンではありません。

ですが、【立山小種】を広東語読みするとLaap6 saan1 siu2 jung2。ラーップサーンシゥジョン。となります。

と、これを語り出すととても長くなってしまうため、また別の機会に記事にすることにして、今日は【正山小種】の味などの紹介をします。

まずは乾燥茶葉から。

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乾燥茶葉からはスモーキーな香り、正露丸のような香りが感じられます。茶缶に入れているとしっかり感じられる香りも、こうして少量になるととても控えめです。

茶器をしっかりと温めて抽出します。

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色味はこんな感じ。そしてスモーキーさは乾燥茶葉に比べるととても少なくなります。

軽いスモーキーな香りを感じながらいただくと、やさしい甘みが口の中に広がります。香りは鼻に抜けていく感じで後味も甘いです。

【正山小種】はミルクとの相性が良いと聞くので、牛乳を入れてみました。

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ストレートでも甘みがあるのですが、牛乳を入れるとまた甘みがさらに引き立ってくる!

たしかにこれは相性が良い。

こどもにはこのnoteのことは話していないけれど、「お茶の記録を撮っている」ことは話しているので、今日も私が1人でニヤニヤしながら写真を撮っているのを遠目から見ていて、写真を撮り終わったと察したこどもが私のもとへとやってきて「これ飲んでも良いの?」と聞いてきました。

もちろん辺りにはかすかに漂うスモーキーな香り。

ですが、茶海に入っていた【正山小種】をグビグビと飲み干したので「これ、この間イヤって言った紅茶だよ?」と伝えると「わかってるよ」とのこと。

どうやら味は好きだったみたいです。

ちょっと勝った気分(笑)


ここからはちょっと【正山小種】のこばなしです。

【正山小種】はイギリスの貴族たちにとても人気があった紅茶で、貴重だったそうです。

また、現在でも中国からはほとんど輸出されてしまい、日本に入ってくるのはイギリスからの輸入物になるのだとか。

私のこの【正山小種】はお茶の先生が武夷山に行った時に購入した物を分けてもらったものです。

私の本帰国が決まった時に「私はまたすぐに買いに行けるから」と。

やだ、こんなこと書くとあの時の嬉しかった気持ちを思い出して涙が出そう。

こども達よ、母が持っているお茶は日本ではあまり入手しづらいお茶が大半なんだよ。だから大切に味わって飲んでね。

話がそれてしまったけれど、「紅茶はイギリスで飲むととても美味しい」とよく言われます。

それはイギリスが硬水だから。硬水は紅茶のおいしい成分だけを抽出してくれるらしいです。

日本のお茶もそうですが、中国茶も一番美味しい飲み方は、茶葉が育ったところのお水で淹れること、と言われます。

だから本来なら武夷山と同じく軟水で淹れている私の飲み方が美味しいのだろう。(細かく言えば水の質は違うけれど、イギリスよりは武夷山の水に近いはず)

でも、生産量のほとんどが国内で消費されることなく輸出されてしまう【正山小種】、本当の味は硬水で淹れる味なのかな?

今後、硬水で淹れて飲み比べをしてみたいと思います。

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