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感想? 夢のチョコレート工場

 メル・スチュアート監督「夢のチョコレート工場」を見た。
 原作を読んだことがないので、あの砂糖漬けにした悪夢のような毒素は、ティム・バートン監督「チャーリーとチョコレート工場」のオリジナルだと思っていた。そうではなかったのだとわかったところから、私はワクワクし通しだった。
 ミュージカルドラマの「不思議の国のアリス」やジュディ・ガーランド主演「オズの魔法使い」等、アナログなファンタジー演出とミュージカルが好きな私のドツボだった。一匙二匙垂らされた、不気味さやグロテスクさのバランスも大変よかった。CGをふんだんに使いあらゆる魔法やアクションを駆使する最新の映画も楽しいが、アナログ技術でしか味わえないワクワクやドキドキも格別である。
 ときにカカオ100%のチョコを舐めても、また歌い出せるように。子どもに夢を、甘いお菓子を。そして大人には愛を。チャーリーが夢を叶えられたのは、間違いなく大人たちの愛があったからだと思う。因みに私が一番好きなキャラクターは、ゴールデンチケットを手に入れたチャーリーを周囲から庇って家に帰してくれるおじさんである。
 結末はそれぞれの監督で異なるが、私はどちらも好きだ。また一つ好きな映画が増えて嬉しい。

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