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〜ゴッホの想い〜

Agenda 2020<3月・③>『 アルルの眺め(Vue D’Arles)』(1889年)

今回は ヴィンセント・ファン・ゴッホ(1853−1890)の作品と言葉です。

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« Un ciel sans aucune tache, lumineux, pas blanc, mais d’un lilas défiant l’analyse, du blanc dans lequel on voit courir du rouge, du bleu, du jaune, un ciel qui reflète tout et que l’on sent partout au-dessus de soi, qui est vaporeux et s’accorde avec la légère brume d’au-dessus. »
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空を描くための ‘自身の想い’ について述べたこの言葉は、1883年に弟テオに宛てた手紙からの抜粋であり、マッチする絵画を特定することができませんでした。
したがって、言葉だけを日本語に訳することを断念しました。すみません💦

さて作品は『アルルの眺め Vue D’Arles 』(1889年)です。

ゴッホは1888年12月に 耳切り事件を起こしてアルルの療養所に入院します。ゴーギャンとのアルルでの共同生活は完全に破綻したのです。
1889年1月に退院したゴッホは 以前に自身が描いた『ひまわり』(写真左のロンドン版・ロンドンナショナルギャラリー展のため来日中)を模写します(写真右のアムステルダム版)。

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また2点の耳に包帯を巻いた自画像や静物画などを制作しています。

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しかし春になっても以前のような活力を奮い立たせることができず、2、3点の風景画を描くに留まったそうです。その時に描いた1点が今回の『アルルの眺め』です。

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春らしい明るい色遣いで美しい風景画に見える一枚。しかしその色や筆跡に込められた ‘ゴッホの想い’ を考えると、何だか胸が苦しくなります。
この絵を制作した後、ゴッホは塞ぎ込むようになり 発作に怯え、ついに彼は5月8日にサン=レミの療養院に自ら入院するのでした。

まだまだ勉強不足の私は、ゴッホの作品を素直に鑑賞することはできません💦
自分の精神状態が穏やかで余裕がある時に観たい作家なのであります。

ゴッホさま お誕生日おめでとうございます。

               <終わり>

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