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絵に描いたような現実

外出を自粛するようになってから、毎朝5時に起きて散歩しています。

今朝、花びらの色合いや透け感が和紙に似た ‘造花のような’ 花に出会いました。美しさよりも ’造花のような’ 点に軽い感動を覚えます。
<’造花のような‘ 生花>を見たとき
    VS.
<‘生花そっくり’ に仕上がった造花>を見たとき。
受ける感動は違うはずです、うまく説明できませんが。

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パリの空に浮かぶ雲は 日本のそれより低くて、手を延ばすと掴めそうでした。まるで カンヴァスの上に絵具を重ねて立体感を表現したような…。
実在のモノが ‘絵のような’ … って面白い!と感じました。(2019年10月撮影)。

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以前、金魚をアート作品の一部として演出した展示を見ました(2014年8月)。
水槽をライトアップしたり絵画作品とコラボしたり…。幻想的な雰囲気の中で泳ぐ もの凄い数の金魚を前にして「すごいね!」と感想を漏らしました。
けれど その空間の中で泳いでいる金魚たちを “美しい“ とは思えませんでした。
”美しい“って不思議な感情ですね。

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ちょうど1ヶ月前の2020年4月17日、ルーブル・日めくりカレンダーの作品は『ヤッファのペスト患者を見舞うナポレオン』 (1804年)でした。

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1779年 シリア。ペストに苦しむフランス軍兵士たちを見舞うナポレオンの姿を、本人がジャン・グロに描かせた一枚です。

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照らされる光の中で 瀕死の病人に素手で触れるナポレオンの勇敢な姿が、感染を恐れ口元を覆う将校と対照的に描かれています。
繰り返し人類を襲う病も恐ろしいのですが、キリストを連想させるような輝かしいオーラを演出させたナポレオンを見ていると、何だか哀れで 悲しくなりました。

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現実 VS. 造り出された世界、本物 VS. 偽物 … 何がなんだか わからなくなる時があります。そして何をどう感じるかは その人の自由。あたり前ですが感性はひとそれぞれ違っています。
あれっ、「感性」ってなんでしょう?…うーむ🤔。
今日のわたしが定義する「感性」は、直感的であるけれど、知識や経験に基づく何らかの評価がプラスされたものであリ、自分の<感情を理性に変える力>。
もしそうだとしたら、大いに磨いていきたい!と思うのであります。

こんな取り止めもないことを考えながら ご近所をウロウロするのでした。

     <終わり>

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