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フランスのPower

≪ パリ滞在記・その5 ≫
   〜Château de Versailles ヴェルサイユ宮殿 〜

18日間の旅行中、2回だけパリ中心部から近郊地域に足を延ばしました。
今回はヴェルサイユ宮殿。電車で40分ほど、そこから歩くこと約10分。
見えてきました、その場所が!
黄金に輝く門の中には、既にただならぬ雰囲気が漂っています。

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「有史以来、最も大きく、最も豪華な宮殿を!」太陽王ルイ14世の掛け声のもと、ヴェルサイユ宮殿の建設が始まったそうです。
その掛け声とおり とにかく絢爛豪華✨
見る部屋、通る部屋、天井、壁、床、家具、装飾品、絵画…凄い❗

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同じ時代の日本で、もし同じような掛け声をかけられても、日本人にはこんな発想はなかっただろう!と思われる「これでもか!」の豪華さ。
日本では “もったいない精神“や“慎ましやかに対する美学“などが邪魔してしまいそうです。
フランスは、隣国と大陸で続いているという地理関係、侵略と強奪の歴史など取り巻く状況が日本とはまったく違います。贅の限りを尽くした宮殿を建築することで、国内外に王家の権力を示すことが必要だったのでしょう。

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鏡の間はもちろん、その芸術品も見事です。リゴー『ルイ14世の肖像画』、ダヴィッド『ナポレオンの戴冠式』は、ルーヴル美術館の「異作」とか。権力の象徴として打ってつけであった作品は、もう一作同じ物を!と発注されたのでしょうか。両方並べて比べて見ないと、私には違いはわかりませんでした💦

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さて、この場所がフランスの政治、文化、芸術の中心であった当時に思いを馳せました。
1770年、私は王妃としてあの衣装(←数々の肖像画をイメージ)を着てここで暮らしています。
毎晩の祝宴や舞踏会、煌びやかで贅を尽くした暮らしを満喫できたでしょうか。
いいえ。厳しい宮廷のしきたりに息苦しくなり、一人でボーッとする時間を求めてどこかに逃げ場所を求めたでしょう。マリーのように…(下の写真はプチ・トリアノンにあるマリーの村里です)。

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特筆すべきは庭園を含む、その広さ。
東京ドーム220個分の約1,000ヘクタールだとか。
パリ市内はどこにでも歩いて移動する自信があるのですが、ヴェルサイユ宮殿は無理!頑張ってプチ・トリアノンまで歩いて行ったのですが、帰りは庭園内をミニトレインに乗って移動しました💦
移動中の爽やかな風を受けながら、馬車に乗って庭園を移動するマリーの気分になれました😆

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<余談1>パリに住む知人は、この広い庭園でジョギングをするために時々ご夫婦で来ているそうです。🏃‍♀🏃‍♂
<余談2>庭園の中にあるレストランに立ち寄ったのですが、何やら鼻を突く臭いがしていました。ケモノの糞?肥料?的な。口呼吸を心がけながらパスタをいただく、という離れ技を余儀なくされました😅 そういえば当時もトイレの数が少なく、皆さま庭園のあちこちで用を足していたらしいです。これも当時の雰(糞)囲気を味わえた、という事にしておきましょう。余談おわり。

それにしてもここまでやるか⁈と半ば呆れてしまいました(笑)
贅の限りを尽くした宮殿を建築することで、国内外にフランス王家の権力を示すことが必要であり、それを成し遂げたフランス🇫🇷。
今回フランスという国の、そしてフランス人の豊かさとパワーを思い知らされたのでありました。

     <その5>終わり

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