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美術が自由をくれた私の話

学校って本当苦手で、
箱の中に入れられて番号で振り分けられて、
同じ服を着せられて同じことをさせられて、
人よりできないことがあるとあなたはダメだと言われているような、
学校の常識、みたいなものが本当に嫌いだった。

こういう気持ちになることをきっと大人は"思春期"とまとめて呼んで、それもすごく嫌で。

友達に連れられて入った部活でたまたま出会った美術の世界。

思い返せば小さい頃からなにかを生み出すのが好きで、自分の中での好きなこととやりたいことがピタッとハマった感覚で。

そうして好きなことを見つけて美術のクラスがある高校に進学したけれど、
私よりもはるかに絵が上手な人と出会って、大好きだったはずの絵に点数が付けられて、いい成績も取れなくて。

美術は自由な場所だと思っていたのに、正解があることがまたすごく嫌になった。

だけどやっぱり表現することが好き、何かを表現したいという気持ちは消えなくて美大に進学した。


作品作りもアイドルも生き方も、自分よりもすっごくできる人を見ては落ち込んで、

この頃の私は、アートとアイドルが自分の中でうまく結びついていなくて、アートをしているからアイドルに専念できない、アイドルをしているからアートに専念できない、どれも中途半端にしてしまっているのではないか、なんて考えてしまって、

課題もず〜っと、アイドルとはかけ離れた内容のものばかり作って、上手くいかなくて。

ある日先生に、私は美術で人より得意なことがないのでどうやって物を作ったらいいか分からないです、と言ったら、

大好きなことがあなたの得意だし魅力だから、そのまま好きだと思うことをどんどんしたらいい、あなたが作るから素敵になるんだよ、って言ってもらって。

アイドルであること、美術を学んでいること、どちらにも生かせるのだ、どちらもあるのが私らしさで私の武器なのだと教えてくれた。


教室でも、最初は変に気を使われたら嫌だなと思ってアイドルしていることをなるべく周りに言わないようにしていた。
だけど周りの子も、アイドルをしている私に興味を持ってくれて、まりんちゃんは素敵なお仕事をしててすごいねと言ってくれたり、でも距離は置かずに輪に混ぜてくれて、普通の大学生として友達になってくれた。
それがすごくうれしかった。

そんな毎日の中で大好きなものと向き合っていくうちに、自分が色やものを置くセンスや、選ぶセンスが人よりも優れていたのだと気づいた。

今まで美術=絵という感覚に囚われていた私は、別に絵が得意じゃなくても、自己表現の仕方はいくらでもあって、それがたまたま私は違うだけだった、ということに気がついて。

そこからすごく気持ちが楽になって、アイドルしていること自体が私の自己表現であり、好きなことなのだと改めて気がついた。

それに気がつけた日からうれしくて、自分のことすごく好きになれた。

︎︎◌  ◌  ◌


あっという間に4度目の春、卒業式。

私の世界はあの時よりも彩られていて、毎日が楽しくて幸せで。

離れるのが嫌だと思う場所があるのは、とても幸せなことだと思う。

美大との両立は本当に大変で、学校に行ったあとそのまま遠征に行ったり、
受験当日の終わった後にライブしたり、
何日も徹夜しながらライブやレッスンに出たり、
電車や駅のホームや楽屋で課題をこなしたりして、本当にほんとに、正直覚えてないくらい大変だった。

だけどね、その分経験できたこと、生まれた考え方、そして生み出せたものが沢山あって。

この経験を無駄にしたくないし、自由に生きていいという考え方を教えてもらったのは、本当に私の人生の中で大きい。


渋谷から東高円寺を重い荷物を持って急ぎ足で移動した日々、
電車でも楽屋でもオンラインで授業を受けていたあの頃、

友達が撮ってくれてたやつ
先生が買ってくれたアイス

研修なのに修学旅行みたいに楽しかったこと、
学校終わりに友達とケーキを食べたこと。


このシワのないネイルでキラキラの手や、華やかな袴とか、大好きな人達の笑った顔だとか、
今当たり前に目に入る景色をいつか懐かしく、輝かしく思うんだろう。

きっと永遠にこんなに綺麗ではいられない、
だけど少しずつ春は深まって桜が散って、やがて新たな芽が生まれて、また前に進んでいく。

少しずつあたたかさと彩りが増えた世界に気づく感覚、春になる感覚に似ている。

いつしか私の世界はこんなにもあたたかくて、愛されて、彩られていた。

文章だって絵だって、今しか生み出せないものが今生きている私の脳内にあって、
今の私が残さないとその感情はいつか、私すら忘れてしまうかもしれないから

その記憶や感覚や存在を残すこと、私はすごく好き。

私のかわいいの感覚も、作りたいものも見える景色もきっと変わるから、たくさん今を残して、
いつか寂しくなったらいつでもお守りになるようにしたいな。

︎︎◌  ◌  ◌


人は物心がついた時にはもう学生生活が始まっていて、小学校、中、高、大学、16年間という生きてきたほとんどと共にしてきた日常が終わりを迎える。

美大は決して簡単に通える場所ではないし、専門分野だから普通のレールとは少し離れてしまって、
それでも私が生きやすいように好きなことを学ばせてくれた親に本当に感謝だな、と思う。

私が好きなことがあって、それ以外生きるのがあんまり上手ではないことを分かっていて、生きやすい道へ進ませてくれたんだなって、
愛ってきっとこういう、相手には見えないくらい大きな大きな優しさで包まれていることのことを言うのだと思う。

自由に好きなことができる、表現できる場があって、それが好きだと何度でも気づかせてくれる環境で生きることができて。

私がこんなにのびのびと日常の中に幸せを感じられる人になったのは、周りの人がみんな自由でやさしくて、毎日とっても楽しかったからだと思うんだ、
そうさせてくれた人たちに感謝でいっぱいで。

こんなにお世話になったのに、バタバタな春でまだちゃんとお礼できてないから、ちゃんと家族にも16年間、学生を卒業するまで育ててくれたお礼をちゃんとしたいな。

︎︎◌  ◌  ◌


学生のうちは当たり前すぎて気づかなかったけれど、卒業してからやっと、学校という大人が決めたルールによって私達は知らぬ間に世界から守られていたのだと気がついた。

これからはもう何でもしてよくて、逆にどれも自分の責任で、誰も守ってくれるわけではない。

守られる場所から放り出されても日付を跨いだくらいじゃ大人になんかなれなくて、
きっと本当はいつまでも弱いし守ってもらいたいし、もっともっと大人になってもできないことだって沢山あるはずで。

でもね少しずつ、誰かのことを考えられたり、自分のことを考えられたり、そんな風に大切なものを守れる強くてあたたかい大人になっていけたらいいなって思う。

︎︎◌  ◌  ◌


自分の得意不得意なんて、きっと本当は得意なことで活躍できればそれで良くて、それぞれの得意なこと、苦手なことがあって人は支え合って生きてる。

その事に気づけたのは、きっと少し大人になれたからなのかもしれない。


きっと世界にいる人の数だけ、大切な人がいたりときめく感覚は違くて素敵な感情がたくさんあって。

私は素敵なものを素敵だねと言い合える人と、あなたらしくて素敵だねって言える人たちとずっと一緒に生きていきたいって思っている。

あの時自分が言ってもらってうれしかったように、
私もだれかに、あなたはあなたのまま素敵なのだと、だれかじゃなくてあなたがいいと伝えられる大人になりたい。
そんな世界を作りたくて、私の周りに集まったらそうなれるような目印になりたいんだ🌱


私の人生だからこそ意味を持つ、素敵になる作品や言葉があるし、あなたの人生だから素敵なんだってこと、沢山あるんだよ🫶🏻

これからも好きや楽しいって気持ちに素直でいたいし、あなたもそうであってほしい。

︎︎◌  ◌  ◌


大人になっていくこれからの私へ

ゆっくり穏やかに過ごすのも幸せだけど、これになりたい、これを叶えてみたいっていう憧れやキラキラときめく気持ち、そして本当に自分の行動次第で実現できること、
叶えられた時めちゃくちゃ楽しくてうれしい、この何にも変えられない幸せな気持ちを忘れないでいてね🤱

まっすぐこわいものなんてないような時代は終わってしまっても、自分が楽しいと思う方向に進んでいけば幸せなことは舞い込んでくるから胸を張って生きること

各時代のアイドルをテーマにした卒業制作
優秀賞をもらいました🫶🏻ワーイ

ちゃんと表現すること、自分の好きを感じることを止めないで、トキメキを生み出し続けられますように。

おばあちゃんになってもずっと、ときめくものを生み出したりそんな感覚を誰かに届けられる人でいたいや💭

もっともっとやりたいことたくさんある!!!人生一生クリエイティブで大忙しだ〜〜!!!

ずっとそばにいてくれる?約束だからね✊🏻💚


誰かの好きな私じゃなくて、私の好きな私に誇りを持って生きられますように。

私の存在があなたの人生をあたたかく守れますように。

ロバートさんともずっと一緒🫶🏻

あなたに見守られて成長するアイドル、そしてこれからもトキメキをつくるゆるクリエイター!
二色真鈴ちゃんです⌒(ᐡ˘ᵕ˘ᐡ )⌒🌱

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