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今日も今日とて買い物へ〜肩を張らずにフランス(日本編第16回)

毎日欠かさない習慣になってしまった買い物。「行くよ」と誘われると嫌とは言わない。それが親孝行になると信じているから。毎日毎日よく違うものが買えるものだとは思いながらも、帰る時には袋2つ分くらいの戦利品がある。帰国用の手土産も、もうないはずと言いながら何か買って帰る。旅行カバンの重量が知らず知らず増えているわけだ。

今日の買い物は結果から言うと一袋分だった。昼ごはん用の寿司といくつかの野菜。行って帰って1時間だった。

毎日どこかのスーパーで安売りをやっている。昨日は洗濯用洗剤、おとといはコメ5キロ、今日は野菜だった。86歳の母の自転車での行動範囲の中にスーパーが7つ8つある。単純に考えても毎日何処かで何かの安売りをやっていることになる。

日本の人口が1億2千万人、フランスは6千7百万人。およそ2倍の人口。国土が2分の1強。つまり人口密度は4倍という事。単純計算で4倍のモノが必要ということになる。

安売りに行くとモノも溢れているが人も溢れている。目玉商品は山積みにされていて、今朝着いた時には「今あるので最後でーす」という声が聞こえるほどの人気だったようだ。

それにしてもすごい量の商品だ。特に野菜は文字通り山積みされ、その周りに海産物なんかも溢れるほど並んでいる。これがフランスの4倍の量か!本当に?

フランス人の身でとりわけ目を引くのは惣菜類。寿司もある。弁当もある。揚げ物、煮物、焼き物、なんでもある。まだ午前中ではあるがかなりの数が売り場にひしめいている。野菜などなら今日の売り残りは明日出せばいい。あれだけの「出来合い」の惣菜が今日中に全部売れるとは考えにくい。もちろんフランスでもどこでも、売る側にしてみれば見切り発車が必要。売れ残りを最小限に抑える術は心得ているものと思う。

ちなみに残りが少なくなればなるほど消費者心理として手を出しにくくなるだろう。「遠慮の塊」というより最後まで残ったものは新鮮さが欠けると思ってしまう。

スーパーを出たのがお昼頃。売り場には惣菜が依然として山のように並んでいる。「全部売れますように」と心の中で手を合わせてしまった。

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