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久しぶりに街を歩いた

中心街のレストランに行った。街を歩くのは久しぶりだった。

夏休みに入ったので道に人が溢れておらず、バーゲン期間中にも関わらず割と閑散としていた。お昼前の時間でもっと活気があると思っていたので拍子抜けを食った。繁華街の入り口付近には休業中のブティックもちらほらみられた。

道を歩く人の中にはいかにも「旅行者!」っぽい外国人がかなりいた。地元民はどこかに腰を落ち着かせてしまっていたのかもしれない。

食事をすませ、車までゆっくり街中を歩いた。

街のシンボルの中世の家は改修中でカバーがはられ、その姿は想像するしかなかった。

古本屋は今でもあった。パッと見新品に見える文庫などが山積みになっていた。店でも全部は引き受けてくれないらしいが、量を見て納得した。あれ以上置く場所ないわ。

道を挟んで向かい側には見たことのない「マンガ店」ができていた。10何年か前なら中古のビデオゲーム屋があったのだが、日本のマンガブームに取って代わられてしまったようだ。

しばらく歩くと街のヘソ、大広場に出る。今ではトラムウェイが通るだけで一般の車は乗り入れできなくなっている。ここは人でごった返していた。レストランやカフェが広場にテーブルを広げる。ビールを飲む人、食事をする人、コーヒー休憩をする人などがパラソルの下にびっしり詰まっていた。

もう少し先には « fnac »がある。フランスのヨ⚫︎バシだと思えばいい。規模は100分の1だが。

立ち寄ってみた。今では家電品まで扱っている。話には聞いていたが見るのは初めてだったので驚いた。コンピューターやHiFiといったハイテク商品と本だけを扱っていた店だけに、コーヒーメーカーや炊飯器のようなものを見ると流石に違和感があった。

ここでもマンガはその一角を占めていた。フランス人、どんだけマンガが好きやねん?

中心から離れていくと昔の面影があまり変わらずに残っている。というより昔あったブティックを探しながら歩いていた。

街を抜けてしまい車までの道のりに沿ってトラムウェイが走っている。19世紀の後半から第二次対戦後まで存在した路面電車。その後消滅し車に取って代わられたわけだが、今になって復活している。環境保全とか何とか言って今度は車を追い出しにかかっている。人間はバカなのか賢いのだかわからない。

50年後に何が出てくるのか見てみたい気もするが、その時には自分がこの世から追い出されてしまっている。こればかりはどうしようもない。

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