かゆいかゆい地獄
前回ずいぶん衝撃的なできごとがあったので、なんでもない日の日記などほんとうに無価値に思えるが続ける。現在わたしにはどこにいくにも欠かせない必携アイテムというものがあって、それはムヒアルファEXである。市販の虫刺され薬の中でも最強クラスのやつだ。数年前からうすうす感じていたのだが、蚊に刺されると、かゆい。めちゃくちゃかゆい。ムヒアルファEXを塗ったところで3〜4日はかゆみはつづくのだが、それでも塗らないよりはずっとマシで塗らなければおそらくわたしは発狂するだろう。今もほんとうは原稿を書かなければならないのに、かゆくてかゆくてこの文章を書きなぐっている。
このかゆさは尋常ではない、ぜったいにおかしい。まず、いっぺんに必ず3箇所以上刺される。近年は酷暑により蚊の活動期間も限られるから、ちょっと気温が抑えられると短い春とばかりに集中的に血の採取をおこなってるんじゃないかとわたしは考えている。そんでこの複数の刺し跡が、おそらく犯行から半日ほど経過してから、赤黒く腫れて猛烈なかゆみを引き起こすのである。あまりにひどいので、もしかして蚊じゃない未知のおそろしい虫なんじゃないかと調べてみると、どうやらこの反応は遅延型アレルギーとかいって、歳をとるとなりがちらしい。なんだよこれも加齢のせいだというのかよ。肌はたるみ目は見えず体は重く、挙げ句の果てに蚊に刺されたら猛烈にかゆい。踏んだり蹴ったりだな中年は。
ほんとうにつらい。あまりにかゆくて判断力が狂ってきて、なんでかゆいの我慢しなきゃいけないんだろう、掻くのがダメって単なる思い込みであって、そんな古い規範意識はアップデートすべきなんじゃないの?いっそ思いきり掻いたら気がすんでスッキリするんじゃない?と思いはじめて、またちょっと調べてみた。するとコーワのコロちゃんが、こう言う。
なんだよその仕組みは。わたしはヒスタミンを呪うぞ。ああもう、かゆいよう。かゆすぎて寒気がしてきた。もういやだ、わたしは掻くぞ。コワーキングスペースのトイレにこもり、わたしはトップスをめくりあげて4箇所刺された背中を掻く。そんでムヒアルファEXを塗るんだ。
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