見出し画像

硝子の下に入る。

雨が降っている。
雨の柔らかさと硬さが同時にわかるから、ぼーっと眺めていられる。このパラパラとした音が良いのだろう。エンジンを切った車のラジオが流れていても雨の音は嫌にならない。
同じものの繰り返しでは無いのがわかる。音で、大きさと重さを感じる。フロントガラスに当たった破裂の形で、スピードと水量が見える。滴る液体が、硝子の傾斜と摩擦を教えている。

初めて硝子の下に潜った人は、遊びの天才だろう。好奇心を隠さない人は、なんだろう、格好いい。

それから、もう一つ。
雨の音がしていてもラジオは普通に聞こえる。しかもラジオの中では、話し声のうしろに音楽が流れている。
こんなに音が同時に流れているときでも、音の渋滞を起こさないのは何故だろう。
音を重ねた人も、間違いなく遊びの天才だな。

頂いたサポートは、知識の広げるために使わせてもらいます。是非、サポートよろしくお願いします。