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ポエム・エッセイ

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ポエムのまとめです。わたしの頭の中は、こんな感じです。
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#世界

空模様

空が包んでいるのか、空と一緒に浮かんでいるのか分からないけど、勝手に僕らはその中にいる。 そして、好きなうたを歌って、美味しいものを食べて、誰かを好きになった。 その日の空はとびきり良くて、自分とセットで一日が造られる気さえするんだ。 でも空はいつでも、誰かにとってはとびきり良くて、もっとも悪くて。 勝手に僕らはその中にいる。 雲が動いて、僕らが動いて。 誰かの空を、今は見てる。

いつでもいい〔詩〕

忘れることが好ましい そのあとにある 楽しくなって 夢中になって 真剣になって モヤモヤが消えて イライラが消えて ムカムカが消えて 良いことがたくさん待ってる 「忘れられたら悲しいじゃない」 そんなのはナンセンス 忘れられないだけじゃない 悲しくて 怖くて 淋しくて 痛くて つまらなくて 苦しいのは忘れられないから 名前を覚えて 自分を忘れる 数字を覚えて 産まれたことを忘れて ルールを覚えて 世界がおかしいことを忘れてる 自分がいることだけが自然なことだ 最初から

進化の先に〔詩〕

形が崩れてもいいものを創り出した 教室のドアを開けると交わされるのは 崩れた おはよう 聞き取れなくても 何となくでも 文字で書いたら何語かわからなくても 気持ちがわかるような音がする 終わることが不思議で 永遠が当たり前のこと 明日 朝が来る予定をたてた 世界が変わって  夜になれば  不安になるような朧げな月 オハヨウが聞き取れないと 命の終わりをカウントできない 指折り数える さよなら こんなことなら 人間になんてなるんじゃなかった もしも 願いが叶うなら 動物

夜の下

2日続いての雨でちょっと寒い。 朝から珈琲のことを考えているのは、めずらしいことだ。 平日の僕。 昨日は、久しぶりに夜に出かけたから癖になったように思い出す。 夜。 燃料の減ったままの車の排ガスの匂いは、冷たい夜空に久しぶりに再開したことを実感させたし、抜け出して夜にでるのが大好きだったのは、この開放的な夜空の高さのせいだったと思う。 夜は本物。 昼間なんか紛い物で、あるはずのモノを眩しさで隠した世界。 夜は静かにする。 太陽の下には平気で出る。だけど、夜はこっそり抜け出

そういう関係

「誰のことも信じれない」と言った人がいた。結局、最後に信じれるのは自分自身だけだと。 たとえ嘘をつく人がいても他人を騙す人がいても、自分だけを信じていれば世界を信じているのと変わらないとも言った。 見えている世界は人それぞれで、傷付かないように心を守るか名誉や財産を守るか、そのバランスも人それぞれ。 傷は痛いから、悪いのか。 悪いこととは、良くないことすべてであって、悪いことすべてが禁じられ近寄るべきではない「悪」なのか。 そして、悪が傷つけたものが後に副産物をもたらしても

「寝ぼける」って、一番ファンタジーな状態かもしれない。

今日は朝から夢の世界について考える。 なぜ、理想のさらに向こうみたいなわがままの完成形と、一日の最期に「もしかしたら付いてくる」おまけみたいな不確かなものとを同じ名前なのか。 勝手なイメージだと、片方ずつしか持っていないような気もする。 理想を、夢を実現しようと覚醒した時間をフルに使いこなすことに長けた人たちは、夢を覚えているのか。もう少し続きを見たいからと、瞼をもう一度閉じたりするのだろうか。 もう一方は、眠りがすきだ。わたしは、こちらに属する。 毎日見たいと思っても

新鮮が長続きしないのは、熟すからだ。

時間の感覚は、残された余命によるという記事をみた。 これに同意できるかはさておき、たしかに子供の頃と比べると不思議な感覚だ。 自分の周りが世界の全てで毎日遊びに行くといったとて、学校が終わったあとの5時まで。2時間もない。 それでも、そこにすべてが凝縮されていて、毎日がそのためにあるような日々に頭まで浸かる。楽しい時間はすぎるのが速いというけど、その速さを気にすることすらないくらい楽しかったのだろう。もう終わりかなんて思ったことはなかった気がする。 いまはどうだ。スマホを

バイバイ。

誰かに依存するというのは、ある種、思考のシンプル化ができて楽。 いつのまにかそれが常となり、疑問さえも消えていた。 消していたのかも。 でも、今はすこし進んでみて一人を作ってる。 孤独とは違うようだ、今の処は。 一人でいると、自分の周りに殻のようなものが出来上がっていくように感じている。それは単なる防御壁というだけではなくて、自分の殻であり、フォルムであり、想像の道をあるく靴であるようなもの。そんな、にわかには信じ難いものが確実に組み上がってくる感触が、今はある。新しく出来

大事なものは両手で持つ。

夜のすき間に潜り込む。 いま。今、この時しかないから仕方なかったんだ。 捨てる気だった明日を引っ張って今日まで来たのは、こうする為。 世界は眠る。 これから不安や安心をしながら、いつもと変わらずに眠るんだ。 今日も月が見守っている。余計なものが、滲み出さないように。

嫌な世界からは逃げる準備を。

誰かに「おやすみなさい」と言って貰いたいだけなのかもしれない。 アプローチの仕方がもうすこし違ったならば、興味も沸いたのだろうか。 好きなことをやっているナルシストが、一番幸せである。 昼は天才でいられても、夜をうまく閉じられなければ憂鬱な時間が増えてしまうから。 べつに気にするな。 全ての世界がつながってはいないのだから。