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ポエム・エッセイ

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ポエムのまとめです。わたしの頭の中は、こんな感じです。
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#想像力

空模様

空が包んでいるのか、空と一緒に浮かんでいるのか分からないけど、勝手に僕らはその中にいる。 そして、好きなうたを歌って、美味しいものを食べて、誰かを好きになった。 その日の空はとびきり良くて、自分とセットで一日が造られる気さえするんだ。 でも空はいつでも、誰かにとってはとびきり良くて、もっとも悪くて。 勝手に僕らはその中にいる。 雲が動いて、僕らが動いて。 誰かの空を、今は見てる。

一瞬の出来事。

軽症は、かしこくて治りも早い。 傷付いたことにも気が付かない。 簡単なことで跡も残らないだろう。 なにも残らないだろう。 重症になりたい。 何も残らないだろう。 簡単なことで跡も残らないだろう。 傷付いたことにも気が付かない。 もう、どっちかわからない。

「それ」の単位はまだ無い。

満足感は、自分のためのものか。 勝手な思い込みなのかもしれないが、そんなものは個人的な印象や感覚としてだけの存在なんだと思っていた。 だって世の中には、満足感を高めようと呼びかける声に溢れているから。 あたかも「それ」は、あなたの、そして私の気持ちひとつで素敵なものに昇華できるんだという気にさせる。 でも本当は満足感を作り出し、コントロールしている側はしっかりといる。 それも、たくさん。 意識してみる。 そうすれば、次第にコントロールできるのかもしれない。 とりあえず、

真っ白に、今日も傷をつける。

最近のキッチンはIHが多いのかな。 凹凸の少ないフラットなキッチン。 フローリングのお気に入りの部屋がある家を建てるなら、フラットにならした地面の上。わざわざ、デコボコの地面に家など建てない。 ボタンが色々ついていた電話だって、ツルっとフラットなスマートフォン。 朝起きたならフラットな気持ちで窓を見て、一日のはじまりをコーヒーでも飲みながら迎えたい。 それなのに、何故か夢に思い描くのは山なりに波打つような展開。 あなたは店に立ち寄る。 そこには、あなたと同じように偶

バイバイ。

誰かに依存するというのは、ある種、思考のシンプル化ができて楽。 いつのまにかそれが常となり、疑問さえも消えていた。 消していたのかも。 でも、今はすこし進んでみて一人を作ってる。 孤独とは違うようだ、今の処は。 一人でいると、自分の周りに殻のようなものが出来上がっていくように感じている。それは単なる防御壁というだけではなくて、自分の殻であり、フォルムであり、想像の道をあるく靴であるようなもの。そんな、にわかには信じ難いものが確実に組み上がってくる感触が、今はある。新しく出来

夢中の前の助走中

蜂が飛んでいる。 ただ窓の外を通過しただけのことなのに、その姿に怯える。人生で一度も刺されたことなんて無いのに、最初から危険を感じたような記憶がある。 まあ、如何にも危険ですという色と模様だし。工事中の看板なんかは、蜂の模様からきてるのだろうか? こいつらに関して刺す以外のイメージは、働き蜂と嬢王蜂がいること。あとは、ハニカム構造。 強度を損なわずに材料を削れるんだっけな。確かではない。昔、深夜ラジオでそんな話を聞いたような気がする。 それでも、「いくら強度を保とうが人

小宇宙 ← ちゃんと読めますか?

当て字にカッコ良さを感じる。 単純に漫画好きだからか、ヤンキー文化の時代を生きた名残りなのかと考えていたけど、そうでもないみたいだ。 最近読んだ俳句の本に、「雁(かりがね)」と言う言葉が出てきた。普通に読めば鳥の名前の「がん」だ。「かり」とも読むようだ。 そして、かりがねとは「雁金」と書き、「雁の別称」また「雁金紋」という家紋などに使われているらしい。 検索してみるとゆるキャラのような可愛らしい家紋がでてきた。武将がこんなに可愛い家紋を額に着けて戦っていたと思うと、それ

目を瞑ってもわかる光景

渇きを癒す生き物はいつだってEroticに音を立てるから、それを聞いたオスたちは思考をやめる。逃げる水を吸い寄せる体と、だらしなく開いた口。その中心で好奇心だけで動き回る舌。でも一番いけないのは、音をさせている喉なんだ。 小さく何度も跳ねるような、高い音が繰り返し漏れ出ている。傍から見れば、力みの無い、ただ決められた道筋をなぞるように淡々と行われる行為でも、その道筋は視線だけで確認し合える二人だけが知る道だ。さらには浮き出た血管の感触まで利用して、張り巡らされた脈の位置まで互

清流

通勤途中の田んぼに水が張られ始めました。 ここ数日の風は冷たいけど、今朝は天気もいいから、もう本格的に田植えのタイミングをみているようです。 田んぼに囲まれた、世間的には「米どころ新潟」ですけど、全部が全部農家では当然ないわけで。わたしも全然詳しくないです。 小学校の体験授業で田植えをやったことはあるし、父の実家が米を作っていたので、準備や後片付けを手伝ったことはありますが、まあ子供だったので半分は水遊びくらいにしか思ってなかったです。 そのせいかな? 泥遊びが一番好きだ

ゴモラが好きだった

怪獣が好きで、なんとか星人はすきじゃなかった。 怪獣大図鑑みたいな本を夢中で眺め、こいつは重さが凄いとか、硬いとか、尻尾の力が強いとかに興味津々だった。 なんとか星人は、大体は宇宙からやってきて名前の違うビームを撃つ。それが裏切り者ぽくて嫌だった。話しかけるというのが、より気味が悪く感じたのかもしれない。仲間にはしたくない、そんな感じがしていてから、持っていたソフビ人形も偏りがあったように記憶している。 怪獣は、地面の中から出てくるからロマンがある。 どっかの山やなんかの下