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ポエム・エッセイ

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ポエムのまとめです。わたしの頭の中は、こんな感じです。
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#気分

空模様

空が包んでいるのか、空と一緒に浮かんでいるのか分からないけど、勝手に僕らはその中にいる。 そして、好きなうたを歌って、美味しいものを食べて、誰かを好きになった。 その日の空はとびきり良くて、自分とセットで一日が造られる気さえするんだ。 でも空はいつでも、誰かにとってはとびきり良くて、もっとも悪くて。 勝手に僕らはその中にいる。 雲が動いて、僕らが動いて。 誰かの空を、今は見てる。

素直になりたい。

最近、すこし息苦しい気がする。 実際に体調不良なのか、「気持ちが」息苦しいのかは判断がつかないくらいの胸の辺りのモヤモヤがある。 今週は、連休と連休に挟まれた短い平日。これほど予定を立てるのに絶好のタイミングはない。それなのにどうしてか、つまらない仕事があるだけの平たい日はストレスを溜め込んでしまうようだ。 自分で決めたの節約と、余り疲れないように選んだ仕事。それさえも、「わたしはモノを選ぶのが下手なんだろうな」と感じさせる。 読みたい本があるのに読み進まないと、進行方向に

臆病だと、パンは焼けない。

誰のことも愛せないままだ。 なのに、愛してくれるのを期待して、それを隠して今日も過ごすんだ。 久しぶりに見る太陽は、トーストに塗ったマーマレードジャムと同じ甘く焦げたオレンジ色。 珈琲まで持ったアナタに私はかじりつくだけなのに、良い気分で終わりたいからオシャレな皿だけ持って近づいていく。 皿が割れるのが嫌だ。 パンは好きじゃ無い。 皿は、食器棚に置いたまま。 誰のことも愛せないままだ。

遠くへ届かなくても、打ち続けて。

音がしていると安心なような気がしてラジオの内容なんてさほど気にせず聞く朝に、気持ち悪くなった。 止め処無いことを考えているときは、気持ち悪くなる。 なにげなく考えたことが「あぁ、また途方もないことなのか」と気付く。そういう方が合っていかもしれない。卵と鶏どっちが先かとか、宇宙のはじまりとか、そんな途方もないことだ。 そういうときは、決まって気分が悪くなる。追いつけないのに、無理矢理走らされるマラソン大会のような気分。 でも走らなければゴール出来ない。 最悪な気分だ。 なに

間接的であり、拡大的解釈の幸せを。

玄関ドアを出て駐車場に向かう途中に、小さなバッタがいた。バッタの体の色は保護色だろうから、こいつの色がきれいな緑色のうちは自然が死んでいないということかと、勝手な納得をする。 新潟空港でNetflixのエキストラの募集をしていたらしい。 大根仁監督の作品らしい。 最近は新潟駅を改築したり駅前にアパリゾートができたりと、観光都市として前進したように思う。 昔、好きだった「テーマパーク」というテレビゲームを思い出した。 自分で自由に遊園地を作るゲームなのだが、環境が良いと評

なんかの神様がにぎってるだろう。

夜風にあたるのは良い。 着慣れたTシャツ一枚に毛玉がポツポツとついたスウェットと、婦人用のつっかけを履いてゴミ出しに歩く。すこし熱い自宅の空気を思い出しながら、季節の移り変わりを感じる。ゴミ置き場まではゆっくり歩いて2分くらい。 このまま少し散歩したいくらい涼やかな空気。 暗い球体というよりも、砂場で作ったおままごとのおにぎりみたいに誰かが夜を握っていいる。ふりかけの替わりに銀河の星を一緒に握たのだろう。 キュッとしまった夜空を見ると、本当にまん丸なのがすぐ分かった。 こ

傘を差さないのは気分が晴れているから。

大抵の物事には二つ以上の理由があって、そのうえで「自分の性格」という不確かな機能が片方に二重線を引いてしまう。 ほんとうは自分を信用していないからなのに。 雨に濡れないために傘を持って出かけて、それを一時的にどこかに置く。それを繰り返すうちに、恐らく無くす。それが1年後か、5年後か。その傘がたとえばすごくお気に入りで大切なものに感じていたとしてもだ。 それが怖いのだ。 そんな風な自分にがっかりするのが分かっている。 だから、これには二重線を引いて他の理由を答えるんだ。