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マインドフルに、感謝して食べられますように

食べ物を食べられるのは、
当たり前のことではありません。
奇跡的で、幸せなことです。

大地や水、太陽、空気などの自然のエネルギー、無数の生命の協力がなければ、食べ物を食べることはできません。

生まれた場所が違うだけで、貧困に苦しみ、
食べものにありつけない子どもたちもいるでしょう。

動物の世界では、食べ物を得るために、
死に物狂いで他の生命と争わなければなりません。弱肉強食の世界です。

何の問題もなく食べ物を食べられるのは、
当たり前のことではなく、奇跡的で、
幸せなことなんです。

だからこそ僕は、『食前の五つの祈り』(後述)を唱えてから、マインドフルに、
感謝して食べるように努めています。

一口一口を、丁寧に味わいながら。

食べ物を届けてくれた無数の生命と自然に、
感謝する気持ちで。

食べ物にありつけない子どもたちや、
弱肉強食の世界にいる動物たちの苦しみを癒す気持ちで。彼らとともに食事をする気持ちで。

野菜や果物を栽培する過程で、
犠牲になってしまった生命にも思いを馳せます。

人の手によって汚染され、
破壊される自然にも思いを馳せます。

このマインドフルな食事では、
いのちの喜びに触れられます。
無数の生命と自然の愛が体に染み渡っていくようで、食べ物をとても美味しく感じるのです。
心に、生命や自然への優しさが生まれるのも感じます。

一方で僕には、心の状態が悪くなると、
食に走ってしまう悪い癖もあります。
『食前の五つ祈り』も唱えずに、無心で貪り食ってしまうのです。

この食べ方は、食べ物を届けてくれた無数の生命や自然、食べ物の犠牲になったしまった生命に対して、失礼な行為に当たると思います。

食事の美味しさも感じられません。
そこにあるのは、欲による苦しみだけです。

これからはより一層善い心を育て、
悪い心が生まれるのを防ぎ、
貪り食うことがないように努力したいです。

毎食前に『食前の五つの祈り』を唱え、
マインドフルに、感謝して食べることで、
生命や自然に対する愛を育て、広げていきたいです。

『食前の五つの祈り』

この食べ物は、大地、空、たくさんの生き物たち、多くの努力と愛ある働きの恵みです。
この食べ物を受けるにふさわしいよう、マインドフルに、感謝して食べられますように。
むさぼりなどの不健全な心の作用に気づいて、変容させ、節度をもって食べられますように。
命あるものの苦しみをやわらげ、気候の変動に加担せず、大切な地球を癒し、守るような食べ方を通して、慈悲の心を生かせますように。
友情をはぐくみ、サンガを作り、すべての生き物につくす心を養うために、この食べ物をいただきます。

ティク・ナット・ハン著『今このとき、すばらしいこのとき』

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