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地域の資源をみつけ循環を創る場所~to.mo.ni.訪問記~

焼津駅から徒歩10分。昔ながらの商店街を抜け、川沿いを歩いていくと、「あっ、海が見えてきたね。」そんな話をしながら、おだやかに輝く水面を目の前にした目的地に到着しました。額に流れる汗を拭き、30度越えの屋外から施設の中へ入ると、ひんやり、気持ちがいい。

焼津駅から徒歩10分 新しいランドマーク焼津POTERS

吹き抜けで、無骨な建物の中に、その場所はあります。シュワシュワした喉越しの、甘酸っぱく爽やかなジュースが私たちを出迎えてくれました。


その名も「地域のレスキューシロップ」。
さてさて、今回はそんなお話。

こんにちは。
静岡県島田市にある民営学童Terakotyaラフでは、「キャリア探求プロジェクト」として、面白いヒト・モノ・コトと出会う体験を子ども達に提供しています。


循環を創る場所『to.mo.ni.』訪問


to.mo.ni.のロゴはラフのロゴのデザイナーさんと一緒で、しろくま堂さんです。


わたしたちが訪問したのは静岡県焼津市にある焼津POTERSという複合施設にある”地域の資源を活かし循環を創る”スペース「to.mo.ni.」。コミュニティオーナーの橋本ななみさんを訪ねました。

焼津PORTERSは、焼津市の内港沿いに位置する古い漁具倉庫をリノベーションし、気軽に作業できるコワーキングスペース、焼津のおいしい食事が楽しめるフードコートのほか、あらたに市内外の様々な人の交流拠点となるコミュニティスペース、こだわりのたくさん詰まったサウナ、そして港を目の前に宿泊できるホテルルームを備えた複合施設です。

焼津POTERSサイトより引用

橋本ななみさんは神奈川県のご出身。静岡に来て、色んなお宅に果樹が植えられていることに驚いたそう。静岡は温暖な気候なので、ミカンや柑橘系の果実が、多くの家庭で育てられています。

それと同時に、収穫されずに朽ちてゆく果物の多さにも驚いたそうです。収穫されない理由は様々で、面倒くさいから、高齢になったから、実りすぎて取り切れないから、食べる人がいないから、など。これも、静岡ではよく見られる光景です。だらりと木にぶら下がったままで、誰にも見向きもされない果物たち。柚子、金柑、橙、甘夏、びわ。

もったいない。

そんな想いから、収穫されない果実の持ち主さまにお声がけし、代わりに収穫をして、きび糖を加えて酵素シロップとして生まれ変わらせ、新たな役目を与えています。

レスキューシロップづくりを見学!


ノンアルビールと割って贅沢を味わったり、アルコール類の原液として水割り、お湯割りとして楽しむことも可能になっています。

この日は、自家製びわ塩ソーダと、自家製やまももソーダ。自分たちで選んで、お金を出してお会計をしてもらいました。ほてった体に染み渡る、甘さと爽やかさに子ども達も大人も元気をもらいました。

味の感想を教えてくれる子ども達
シロップは自分でかき混ぜてから飲むよ

ここからはじまる。あなたとともに。

to.mo.ni.のスペースを含め焼津PORTERSは漁具倉庫をリノベーションして作られた施設なのですが、漁具倉庫の壁や床を使って、to.mo.ni.の総合受付のしてのカウンターや隣のフードコートのテーブルとしてアップサイクルされています。他にも、不要になった箪笥や、いらなくなったガラスコップなどを再利用して、古くて新しい空間になっていて、温故知新を感じます。

アップサイクルされたテーブル
アップサイクルされたカウンター

焼津POTERSのまだリノベーションされていないエリアや、フードコート、コワーキング、今月オープンする宿泊施設を見学させていただき、子ども達は「なんかワクワクするところだね~!」と楽しんでいました。

こんな素敵な空間があったとは!!右側の施設はリノベ前の場所もあるので見ごたえあり。

to.mo.ni.のスローガンである、「ここからはじまる。あなたとともに。」の言葉そのままに、使われなくなったり必要とされていなかったものが、新しい役目を与えられて再び輝きだす。そして、その輪の中にいつの間にか自分も仲間入りしている。そんな体験をさせてもらいました。

焼津の港を目の前に、ジュースを作ってくれる橋本ななみさん。

子ども達の感想をご紹介。

ー体験してみてどんなことを感じたり、考えたりしましたか。
・いろんな人に力を借りて、色んな人に食べてもらっているんだな。
・もったいないと思ったら、自分でも何かやってみる。
・もっといろいろ、ともにを広げたいです。

ーななみさんにメッセージ
・このこと(この取り組み)を町に国に広げて。
・子ども用のジュースを作ってくれてありがとう。
・これを続けて捨てられる果実が減ったらいいなと思います。
・クーラーがあったのが涼しかった。また来ます。←正直!

子ども達が書いてくれたレポート

”地域の資源を活かし循環を創る”スペースの「to.mo.ni.」で、子ども達は身近な「循環」「持続可能」「SDGs」について触れ、考えを深める機会になったのではないでしょうか。

暑い夏の日に飲んだ、冷たくて美味しいジュースの味が、夏の思い出の1ページに。

集合写真!全員の顔の向きが揃うのが難しい!

次のレポートは、斬新なしくみで注目を浴びる、あの有名な図書館。お楽しみに~!!

(文:Terakoyaラフ代表 田中)


今回の企画は、クラウドファンディングのご支援リターンとして実現しました。橋本ななみ様、ご支援そして、子ども達へのお話やご案内をありがとうございました!


運営主体
保護者と子どものキャリア支援拠点
まなびと学童保育|Terakoyaラフ

詳しい様子はインスタグラムのリール動画でお伝えしています。
フォローいただけると嬉しいです。


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