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美しく狂っていける|詩

笑い声と、美しい伴奏が
どこまでも地獄につきおとす。

むごい嘘でかためられて
身動きがとれない私を文字で刺す

文字から血をしたたらせて

きょうも美しい言葉を吐いて

書いて欠いて掻いて

傷口をねぶるの

愛を信じて疑わないあなたに

はずれたネジをプレゼント

ありえないはずのそのネジを

私の体と心にむりやり突っ込む

でもあなたのそれが愛だというなら

痛くても 痛くても

ただただ耐えるの

「これで君はなおるよ」
うすら寒い言葉を吐きながら

美しく狂わせるの

したたる血の温かさだけ

私を私のまま受け入れてくれる

「いいお薬はないだろうか」

「この子に効く、いいお薬はないだろうか」

狂ってなんかいないから

欠けてなんてないから

そんなお薬はどこにもないのに

ほっぺをつかんでこじ開ける

私の内側にも穴はあるの

ドーナツの穴の内側みたいに
私の内臓なかに穴が開いていると
本気で信じるあなたに愛を


太陽にも嫌われちゃった
月にも嫌われちゃった
朝にも夜にも嫌われちゃった


だから朝焼けで踊るの

夕焼けで踊るの


存分にみてってよ

悲しそうな顔はしないでね

でも、楽しそうな顔もしないでね

どんな顔だってわたしは嫌いだから


笑えてきちゃう

私をバカにするみたいに空がきれいで

このまま、どこまでも狂っていけそう






久しぶりの詩。
今日の気分は、ヨエコさん。


存分に踊りあかしましょ。
あしたなんて忘れて。
みらいなんて忘れて。
そういう気分。

合わせて、こちらヨエコさんのインタビュー記事も。

ひどい世界で懸命に生きたヨエコさんの姿に、ただ涙と愛があふれてとまらないのです。


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