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8〜14日目② 呪いは検査で解けることもある

二段階学科で運転適性や能力について発見があったのをまとめてみる。

OD式性格分類

2日目に書いた適性検査の結果には続きがある。
実は検査によって男性44種類、女性44種類の性格分類がされており、教官はそれを確認して指導の仕方を変えるのだという事実が暴露された。
たまに教習所の口コミで「人によって指導を変える教官がいて不快だ」という書き込みを見かけるけれど、実はそれがメソッドとしては正解らしい。

「女性は84~87がいい性格で、特に86なんかはとてもいい性格ですね」

偉そうな教官が軽々しく語るその数字。
視線を手元の診断結果に落とすと、「86」、と書いてあった。

おお、なんてこと!私は性格がいいらしいぞ!44種類中1番!私が優勝!
ぱああああ!と単純にも気分が高揚する。
(性格、について語れる占星術が扱えるくせに、公安が認め教習に用いている性格分類で褒められる方が、嬉しい。難しく理由を話せば語れるけれどややこしいのでやめておく。とりあえずオフィシャルに認められたいいやつってことじゃん。)

のちに一体それがどんな性格なのか気になって、教官に尋ねると、指導用の手帳を見せてもらえた。うろ覚えだがこんなことが書いてあった。

率直で親しみやすい。子供っぽいところのある優しく明るい性格。気楽に話しながら指導すると良い。最も指導しやすい性格。

おお、そうなのか、そうかもしれない。それも、一番のびのびと手足を伸ばしているときの私のことが書いてある、と感じる。
どうだー、私を不当に扱う奴ら、統失だから怖いとかニヤニヤ抜かすやつら、きっとお前らが性格悪くて見る目もないんだぞ。えっへん。なんたって、優勝だからね。
そう得意に思うと同時に、マウンティングやマンスプレイニング、支配したがる人間の餌食になりやすい印象であると、これまでのいろいろなことに合点が行った。

認知機能…障害? 

認知機能を測るテストを教室全体で行った。
画面に映し出された、様々に歪みランダムに並んだ数字を、順に数えるテストだった。

認知機能、と聞いて、ギク、と思う。
統合失調症の急性期を経験すると脳に障害が残る、特に認知機能障害、リハビリ大事、というのを信じていたからだ。

結果、認知機能が「優れている」。

挙手を求められ手を挙げると、100人ほどいる教室の4分の1くらいの人が手を挙げていた。

呪いは、あっさりと解けた。

そういえば私は、首に縄をつけられ、主治医に診断書をもらい、適性相談を受けてここにいるのだった。
それを不思議に思う。

私は、回復している。

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