ド葛本社の配信は感動する ~互角の勝負を演出する企画力と演者の力~

どのコンテンツでも変わらぬ面白さを叩き出すユニットだと、今回も思いました。

常識的な感想、マニアックな話題、ワードチョイスの面白さ、天然っぽいボケと四者四様に展開する豊富な会話に毎回だいたい二人以上でツッコミを入れる丁寧なトークパターン。
疑似親子ロールプレイが生み出す「口調の雑なライバーほどユニット内の立場が弱くなる」という奇妙な上下関係から繰り出される不思議なエモさ。
そしてなにより、配信における安定した企画構成力。

「ド葛本社」というユニットには色々な魅力があるように感じます。

そして今回紹介する、4/12配信「【どくずほんしゃ​】プロセカで音ゲーガチ勝負!初心者を導くセカイ編【プロセカ】」も、そんなド葛本社ならではの魅力にあふれた配信だったように思います。



今回使用されたゲーム、「プロセカ」とは2020年に発売されたリズムゲームアプリ、「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」のこと。

3月のAppstore月間売り上げ14位、直近でも7億ほど売り上げのあるゲームではあるのですが、操作テクニックがモロに視聴数に出てしまう音ゲー配信の類にもれず、「プロセカ」動画も上手なプレイヤー以外のプレイはあまり視聴者に受け入れられる傾向にはありません。

しかし、そこを今回上手く調理し、誰が見ても面白いものにしてみせたのが「ド葛本社」、特に今回は社築の企画力の妙だと思います。


「難易度調整による対戦レベルの均等化の演出」と、のちにわかるのですが「葛葉&本間ひまわりに意図的に当日まで事前プレイをしないでもらうこと」で、自然に「4人中2人が上手くて2人が下手ですよ」という印象付けを丁寧に行った序盤。

「RAGEという大会と同じルールを用いる」ことで緊張感を生み、「序盤に印象付けした勝者2人が初心者2人に教えるという形式」で師弟要素を加えることで、初心者2人ならではミスの多い対戦をドラマティックな成長コンテンツとして見せ、上級者同士のエキシビジョンマッチは「ドーラ側にレベルを合わせてエキスパートランク(上から2つめ)」で行うことで、対戦をより接戦に演出した中盤。

4人同時プレイで「4人の失敗の総数が一定数を超えない」を目標にした協力プレイを設定し、かつてド葛本社4人で歌ってみた動画を公開した曲「アスノヨゾラ哨戒班」(https://www.youtube.com/watch?v=ZpE3oRKpJQE)を使用した終盤。

全てが計算通りなのかはわかりませんが、どの場面でも単純にプレイ動画と対戦状況が見栄え良くなるように工夫してある部分が、本当に感心させられます。


ちなみに個人的に最も感心した点は中盤の2人対戦の場面で。

序盤と終盤は4分割したプレイ画面をこの場面だけあえて「2分割にせずに交互にプレイ画面をスイッチングして映すことによって、対戦中にどちらが勝っているかが明確にわからないようにしてあったところ」は、本当に上手い構成だったと思いました。

そしてなにより、一人だけ極端に実力差のある社築を突出させない役割としてある程度の「プロセカ」プレイスキルを必要とされたドーラの健闘と、その上級者2人が役割上出来ない「何がどう難しいか等の感想」と「大きいリアクション」をキッチリ1時間半取り続ける葛葉と本間ひまわりのムードメイカ―っぷりと、全員が全員キッチリ自分の仕事をやり遂げている感じが、今回に限らずド葛本社というユニットの凄いところのように感じています。

こういうのを、プロの配信者の仕事、というのでしょうか。
約5万人の同時接続者数や、今日4/13時点のYoutube「ゲーム動画の急上昇ランキング#1」といった結果も納得です。

また次の機会が楽しみになる、とても楽しい配信でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?