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共感性羞恥のコンテンツ化~ホロライブの地獄企画配信が活発な件~

 先週のホロライブでは主に「UNDERTALE」配信が盛んに行われ、特に以前紹介したGルートの攻略では総再生回数が非常に多い配信も複数生まれているような状況なのですが、その裏では、実に軽率に複数の地獄企画が生み出されていました。

今回は、そんなホロライブにおける共感性羞恥を誘う直近の地獄企画の数々をPickUpして、その内容について簡単に紹介と感想を書いてみようかなと思います。


 まず一つ目はこちら。「【凸待ち】地獄…!🔥○○円目指してお嬢様たちを喜ばせろ!🍹🔥【常闇トワ】

 本企画のディティールは、かつて宝鐘マリン2019年11月2020年1月に2度企画を行って、未だに続編を待ち望むファンの声なども雑談等のコメントで見られる名(迷)企画、「ホスト3期生」シリーズを踏襲した形で。

「ホスト役になった常闇トワが、凸に来たVtuberの来客一人一人にホストっぽい即興劇で応対し、その即興劇の評価で1000万円を稼ぐ」というものでした。

なので、視聴者側の中には当初、そんなに目新しさや地獄っぽさをこの企画には感じていなかった方もいらっしゃるかもしれません。

タイトルなし

しかしこの企画、冷静に考えてみるとなかなか凄いもので。

そもそも「ホロライブの3期生ですら5人揃わないとやらないようなホストエチュード企画を1人で長時間、仲の良い人にも、あまり接点がない人にもやり続けなければならない」という状況というのは、じつに壮絶な地獄だったのではないでしょうか。

実際、この凸配信の様子を見た「ホスト企画」の創始者、宝鐘マリンも次のようなツイートを残しています。

とはいえ一応この企画、おそらくある程度の事前準備はしていたようで、「ホストのトワ君1名VSホロライブID6名」や、同じイラストレーターrurudo氏から生まれたVtuber「ロロとの初コラボ」など、かなり特徴的で物珍しく、かつホスト側が頑張らないといけない凸の場面も多々あり、非常にバラエティ豊かな凸企画と地獄を両立させた企画でもありました。

 特に、ゲスト一区切りごとに「きちー」と叫ぶトワ君が繰り広げる、毎回の接客中のいい加減でしどろもどろな奮闘は、実に見ていて面白いものでしたので、本人はやらないと言っていましたが、第2回もあれば是非見たい企画です。


続いて2つ目はこちら。雪花ラミィ枠での配信「【#らみぽる​】ホロメンで妄想オルタナティブ!【ホロライブ/雪花ラミィ・尾丸ポルカ】」。

こちらの企画は先日のライブ後に話題になった「HOLOLIVE ALTERNATIVE」の持つ「異なる世界線のホロライブメンバーのifストーリー」を視聴者から募集した妄想話を雪花ラミィ尾丸ポルカの2人が膨らませながら紹介する、という企画でしたが。

ファンタジー世界線の印象がとにかく強いホロオルタに寄せられた妄想話は当然どれもこれも雰囲気重視の文章である上に、さらにそれを自分で嬉々として読む厄介なオタクと化した雪花ラミィと、厄介オタクに絡まれて強制的に濃い文章を読まされる尾丸ポルカのコンビ朗読は、実に聞いていて共感性羞恥をくすぐられる中二病感が満載の聞き心地。

とにかく終始妄想方面へエンジン全開の雪花ラミィに、尾丸ポルカがどうにかこうにか追いつこうとする様子が面白い配信だったと思います。

特に、以前から色々な企画でかっ飛ばしていた尾丸ポルカはともかく、以前はどちらかというと常識枠寄りだった雪花ラミィの最近の地獄企画適性の高さには、一視聴者として目を見張る場面が多いです。

彼女については、前述の常闇トワ凸待ちでも大活躍する場面がありましたし、今後の大暴れについても期待できそうな気がしています。


3つ目はこちら。「視聴者参加型スマブラになる予定だった【ホロライブ / 星街すいせい】」。

こちらの地獄配信については、厳密にいえばトラブル。

予告風に状況を言えば、「大乱闘スマッシュブラザーズの視聴者参加型企画をやる予定だった星街すいせい。なんと配信予定時刻までにゲームのダウンロードが終わらない!さて、どうなる!?」という状況でした。

そしてこの配信は結果として、過去のスマブラ対戦配信の映像を背景に流しながら、スマブラ対戦中を装った三文芝居的トークをしつつ、ダウンロードが終わるのを視聴者と待つ、という実にばかばかしく共感性羞恥と即興性に溢れた地獄配信となりました。

過去にもホロライブのゲームデータの読み込みトラブルでは、さくらみこの「Ark配信をしようと思ったらアップデート時間が全く減らないどころか増え続けて最終的に予定アップロード時間が1年になった」配信などもありましたが、この手のとっさのトラブルをどうにかこうにか笑えるエンターテイメント的配信にしてしまえる実力というのは、配信者として実に凄いものだと思います。

特に星街すいせいに関しては、先日の「自分の声が出ないトラブル」を「代わりに誰かに喋らせる」ことで解決したマリオカート配信「実況代理」などもありましたし、今後もピンチをバラエティに変える、新しい地獄企画の生成者として頑張って欲しいところです。


さて、今回最後にご紹介するのはこちら。猫又おかゆ枠での配信「【地獄】SMOKなりきり❤トーク ~俺があいつであいつが俺で~【 #SMOK ​ /ホロライブ】」。

 もはやホロライブ地獄配信における安打製造機となりつつあるSMOK大空スバル大神ミオ猫又おかゆ戌神ころね)の4人。

 2月はこの配信の他にも「誰のリスナーが一番不憫かアンケートを取ったり」「会話が成立しにくそうなキャラ付けをお互いにして雑談やアンケート回答をしたり」「一人だけ何故かサムネイルでの透過率が高いUltimate Chicken Horse配信を行ったり」と、実になんともいえない特殊なコラボを連発してきたSMOKですが、今回の企画は「お互いがお互いのモノマネをしながら雑談&アンケート回答」と、割とシンプルな企画に一見見えます。

しかしふたを開けてみると、4人それぞれのモノマネクオリティの高低差や、それぞれの個性の濃さによるモノマネの難易度差などが如実に表れ、結果として実にグダグダでばかばかしく、時に見ていて恥ずかしくなるようなクオリティのモノマネで笑う羽目になる配信が出来上がっています。

特に「Aの事について聞かれた質問は、Aをモノマネしている別のメンバーが雑モノマネしながら答える」というシステムは、そのいいかげんさと勢いに溢れた回答で謎の可笑しみを視聴者に与える面白い発想でした。

地獄を量産する、というパワーワードには何というか変な感じがしますが、今後もぜひたくさんの地獄配信をSMOKの4人には生み出していただきたいところです。


 さて、ざっくりと直近の地獄企画4選を紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか?

 とりあえずもし「ホロライブの配信は単推し」「ゲーム配信しか見てない」というような方がいらっしゃるようでしたら、現行の流行配信コンテンツである「UNDERTALE」や「APEX」、今後増えると思われる「ウマ娘」配信、貼り紙作成の流行がひと段落し次の展開が待たれる「Minecraft」などの各コンテンツメニュー視聴の合間に、今後も時折現れるであろう極端な味付けのメニュー「地獄企画」についても、ぜひ注目していただければなぁ、と思います。

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