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ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」

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ヴァン・モリソンのアルバム「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」についての連載記事です。冒頭の固定された記事「ガイドマップ的ご案内〜」は新しい回を公開するたびに更新しますが、それ…
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ガイドマップ的ご案内+目次 / 連載記事 ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」を読んでいただくに際して

ガイドマップ的ご案内+目次 / 連載記事 ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」を読んでいただくに際して

ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」についての連載記事のガイドマップ的なご案内です。目次から各項目へとべます。

このガイドマップの記事は連載の進行にしたがって内容を更新していきます。

◎2024-09-03お知らせ


[第6回『トニー・シェリダン版「ユー・アー・マイ・サンシャイン」にヴァン版とのつながりを聞く 前編』]の「イギリスにおけるロックンロール受容の最先端にいたト

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ベルファスト出身の名シンガーのアルバムを久々に聞いた。ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」第1回

ベルファスト出身の名シンガーのアルバムを久々に聞いた。ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」第1回


はじめに

 いささか長い記事になリますので手頃な長さに分けて、分載、連載といった形にします。

 記事中で、おなじみWikipediaは随所で参照しますが、当然のことながら、ただ右から左に書き写すわけでなく、私なりに信頼がおけると判断した場合において、記述の拠りどころにしたつもりです。

 また、音楽ソフトの情報サイトDiscogの
ページも紹介することが多くなります。

 本文を補足する形で

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ロック成立の「手前、直前」の視点から鳴り響く21世紀の音楽 ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」第2回

ロック成立の「手前、直前」の視点から鳴り響く21世紀の音楽 ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」第2回


20世紀半ばに作られた曲が収録されている。

 この「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」というアルバム、全曲カヴァーであるわけだから選曲が注目点になる。
 そして実際のところ、取りあげられている曲からは、きわめて興味深いあり方が見てとれるのだ。

 収録曲が最初に発表された時期は第1回で述べたように20世紀の半ばと言えて、1930年代終わりから1960年代前半までに及ぶ。20世紀のいわば第2四

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レイ・チャールズへの敬愛の念 ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」第4回

レイ・チャールズへの敬愛の念 ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」第4回



レイ・チャールズによるカヴァー

 レイ・チャールズは1950年代にR&Bの音楽家として成功を収めていたが、1950年代末頃からジャズやポピュラーヴォーカルの音楽家としてのあり方をも示すようになり、さらにはカントリー音楽の楽曲を歌いもした。そのためWikipedia英語版のレイの項目における記述のように、この時期から1960年代にかけてはクロスオーバーした成功を収めた時期として語られもする。

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トニー・シェリダン版「ユー・アー・マイ・サンシャイン」にヴァン版とのつながりを聞く 前編 ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」第6回

トニー・シェリダン版「ユー・アー・マイ・サンシャイン」にヴァン版とのつながりを聞く 前編 ヴァン・モリソン「アクセンチュエイト・ザ・ポジティヴ」第6回


1962年に世にでたもうひとつの「ユー・アー・マイ・サンシャイン」

 前回の記事の最後にヴァン・モリソンの「ユー・アー・マイ・サンシャイン」のサウンドの中からブギウギピアノが聞こえてくるのは、50’sR&Bにもロカビリーにも流れ込んでいたブギウギの潮流が、そこに、現代の
ヴァンの音楽にも、流れ込んでいることを意味すると記した。
 このことはギターの演奏がロカビリー的であることから参考のために聞

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