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美術館巡り/ヴァロットン展@三菱一号館美術館(丸の内)

2023年最初の美術館巡りは、丸の内の三菱一号館美術館の「ヴァロットン・白と黒」展から。19世紀末にパリで活躍したフェリックス・ヴァロットンの展覧会だ。

三菱一号館美術館は、年始は1月2日からなので、早々に行ってきた。2日は箱根駅伝の往路の日で、このすぐ近くの皇居前はコースになっているが、すでにスタートは終わっているので、駅伝の賑やかさはなかった。
事前に日時指定券を購入していたが、特に混んでいないので、当日券でも買えるくらいの余裕だった。

赤煉瓦の壁とモノトーンのタペストリーがマッチしている

ヴァロットンの作品は、見覚えがあった。恐らく、町田市立国際版画美術館で数点展示されていたのを観たのだろう。

「《息づく街パリ》口絵」1894年

浮世絵から影響を受けた西洋の木版画

日本の浮世絵から影響を受けたとされる太い線の木版画。シンプルな白と黒だけの表現が自分好み。映画の一場面を切り取った様な構図は、実にドラマチックだ。貧富の格差を描いた社会風刺もナショナリズムを皮肉った政治風刺画も実にユニーク。

「学生たちのデモ行進」1893年
「祖国を讃える歌」1893年

壁の猫に注目

不意に壁の暖炉に目をやると、壁に描かれていた猫の線画が動いた…!ヴァロットンの猫の絵がアニメーションになって、プロジェクターで映し出されていた。馴染み過ぎて気づかない人も多い様だ。他にも壁の影から現れる女の子やミミズクがいた。

「暗殺」1893年

津田健次郎さんの音声ガイドがいい

音声ガイドも良かった。声優・津田健次郎さんの渋い声が実に良い。時折、猫の鳴き声が聴こえる。美術館に迷い込んだ猫に津田さんが語りかけるのだが、その時だけ部屋に反響した声になり、その臨場感に音だけで空間を感じた。公式サイトで一部試聴できるので聴いてほしい。

「喧嘩あるいはカフェでの一場面」1892年

レンタルではなく、三菱一号館美術館の公式アプリから800円でダウンロードできる。音声ガイドは500〜600円が多いので、800円は少し高めだが、返却せずに展覧会期間中はずっと楽しめる。

「街頭デモ」1893年

モノトーンの作品はデザインしやすいので、Tシャツやトートバッグが魅力的に見える。公式図録を購入。図録は「怠惰(1896)」を装画にしたモノトーンにタイトル部分に銀の箔押しをした装丁。ブックデザインはアルビレオ

ヴァロットン黒と白・公式図録

年始から良い展覧会を見ることができた。
今年はどれだけ魅力的な展覧会に出会えるだろうか。

とりあえず気になる展覧会

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