【課題編】返済が苦しい会社は「借入の長短バランス」を見直そう
最近は社会情勢の変化で経営が苦しくなっている会社が増えています。
・新型コロナの影響から抜けきれていない
・原油高で仕入コストが急増した
・人件費が上がって毎月の支出が増えた
多くの企業がこんな形で苦しんでいます。
そんな中、コロナ資金(いわゆるゼロゼロ融資)を借りた方は、2023年に据置期間が終了し返済が始まってしまう、という方も多いことでしょう。さらに2024年には、いわゆる「2024年問題」により更なるコスト負担増が予想されます。
となると、「社会情勢の影響」×「ゼロゼロ融資の返済」で、返済が苦しくなる会社が多くなることが予想されます。
今回はそんな企業様向けに、どうすれば借入の返済負担が楽になるのかお話ししていこうと思います。
また、ゼロゼロ融資以外でも借入の返済負担が重たいと思っている方に参考になる内容だと思いますので、ぜひご覧になって下さい。
なぜ返済負担が重たいのか
返済負担が重たい理由は、主に2つ。
返済負担が重たい理由①:営業キャッシュフローが足りない
基本的にはコレです。
借入返済は基本的に本業の稼ぎが返済原資となるため、資金繰りのためのは事業を回す必要があります。事業がきちんと回っていない限り、持続的な資金繰りは不可能です。
営業キャッシュフローが足りているかどうかの判断基準は、3つのキャッシュフローのバランスで考えましょう。下記事を参考にしてみてください。
返済負担が重たい理由②:借入の返済タイミングが不適切
本業で儲けているのに返済負担が苦しい時があります。
それは「本業でキャッシュを獲得するタイミング」と「返済のタイミング」が合わないためです。
例えば、耐用年数10年の設備を全額借入で導入するケースを考えてみましょう。耐用年数10年ということは、一般的にその設備を使って10年間売上や利益を生み続けることができます。
そんな中、この設備導入資金の返済期間が5年だった場合はどうなるでしょう。以下のようなケースを想定してみると・・・
・設備:1,000万円(全額借入)
・耐用年数:10年
・生み出されるキャッシュフロー:100万円(年)
・返済額:200万円(年)
・返済期間:5年
5年目には、手元現預金が500万円減少してしまいます。
このように「本業でキャッシュを獲得するタイミング」と「返済のタイミング」を合わせないと、返済負担が重くなり、資金繰りが悪化してしまいます。
資金繰りというと、金額のことばかり考えがちですが、この「タイミングを合わせる」という考え方が非常に大切です。
次回【解決編】に続く
では、このような資金繰りの悪さから脱するためにはどのようにすれば良いのでしょうか。
次回は【解決編】という形で返済負担を軽減する方法を中心にお伝えします。
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