知れ者

思い描く理想の報酬は
どうせ叶わないから放っといて
闇も光も大差ないこの泥濘の中逃げ込んだ
何か一つあればいい たった一つあればいい
決死の手探り虚しく 泥の中空を切った
作り笑いじゃないよ本当に
だって最初からそうだから
死ぬ程つらい思いしても生きてる奴らの土台になるだけ
分からない事は分からないって ちゃんと言ってって言われるから
じゃあ言わせて貰うけど
わかっていた事もわからない

愛されたくて使う心が
全部裏目の痴れ者の僕
他人と自分に言い聞かせてる
「何ともない」そんな筈ないのに

ただ未来の話をしてるだけ
その場しのぎって分かってるけど
何かしなきゃいけなくて
思い出話は今より美しくて
裏切らないから

そばに居たくて選ぶ言葉が
全部裏目だ 知れ物を僕
他人と自分に言い聞かせてる
「何とかなる」そんな筈ないのに

奇跡なんてもんは無くて
ただ自分と他所の鼓動が重なりかけただけ
どうして、どうして
こうなのかな

誰かの声も音も聴こえない
僕はひとりだ
いつも自分に言い聞かせてる
何ともない
何ともない

心も愛も忘れたのかな
何も分からない 知れ者の僕
いつか全てが変わる日が来て
「何とかなる」そんな筈ないのに

「何ともない」そんな筈ないのに

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