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#2 絵本との出会い

犬がきっかけだった

 前回猫の絵本の話をしましたが、私が最初に好きになった動物は、実は犬でした。そして、絵本好きになったきっかけも、犬のお話でした。
 幼稚園児ぐらいだったかな、当時は絵本を読むより、川でメダカをすくったり、山を歩いたりするのが好きでした。
 その頃私には一つこまった癖がありました。それは捨て犬を拾ってきてしまうこと。犬を連れて帰ると、そのたびに祖父母や両親に叱られたものです。
 捨てられてこんなにかわいそうな小犬を助けたのに、なぜ叱られるのか、小さな私には分かりませんでした。今の私なら、分かります。狂犬病とか、いろいろありますよね。。
 なぜ分かってくれないの!という気持ちだけが悶々としていたところへ、女の子と捨て犬の哀しい話を読んだのです。その時初めて、本の中の女の子に気持ちを分かって貰えた気がしたし、女の子の気持ちも痛い程理解できました。心が揺さぶられるほど感動しました。

絵本との出会い

 自分の気持ちを分かってもらえる、私も分かってあげられると感じたことは、私にとってとても貴重な体験でした。
 幼児期って言葉も表現も巧みじゃないから、大人に正確に何かを伝えるってとても難しいんです。絵本を通して、自分の気持ちを分かってもらえたと感じたことは、大げさに言えば一つの救いだったなあと思います。
 それ以降私は絵本や本が好きになりました。怒涛のように本を読みました。絵本や本を読めば、何かが分かるんじゃないか、何か出会いがあるんじゃないかって期待がつながっていったからです。

一人ひとり違う

  私と似たような経験や想いを持った方も多いと思います。絵本のストーリーや仕掛け、楽しさ、美しさ、面白さも見逃せませんが、パズルのようにピタッと心にはまるような絵本の出会いは大切ですね。
 ストーリーを面白いと感じるのも何か理由があって、絵に惹きつけられるのにも何か背景があるんだろうって思います。その感じ方、捉え方は、一人ひとり違っているから、心に残る絵本も一人ひとり違って、それが個性のはじまりなのかもしれません。
 
 

出会いを求めて

 どの絵本が、その人にその子どもにヒットするかを100%言い当てることは難しいと思います。一般的に言われる良い絵本とか、おすすめ絵本を読んでいれば間違いないというものでもないし、どの絵本が心にささるかは、本人にしか分からないから。当時の私の両親も、なんだか突然本を読みだしたけど、何があった???って思ったかもしれません。
 一番大切なことは、たくさんの中から自分自身が読みたいと感じる絵本、好きと思う絵本、心が求める絵本を読むことなのかなあと思ったりします。 






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