【エアクロ【9557】がついに黒字化】
〜今後の成長性を分析〜
エアークローゼットは2014年創業から国内最大級の女性向けファッションレンタルサービス「airCloset」を運営しています。
創業当初はレンタルで洋服を借りる文化が根付いていなかったため、同社のサービス成立は難しいという意見が大半でしたが、2022年にグロース市場へ上場など、見事にサービスの拡大に成功しました。
一方でファッションのサブスクサービスは物流・クリーニング・品質管理・保管などの多くのコストが必要となるため黒字化が難しいという見方も。
しかし直近の決算でついに事業利益の黒字化を達成しました。
今回は黒字化達成の要因と今後の成長について解説していきます。
【業績】
まずは24/6月期の業績から見ていきましょう。
・売上高 42.16億円(前年比+12.7%)
・営業利益 −3,500万円(前年比+1.5億円)
・四半期末会員数 37,802人(前年比+4439人)
セグメント別ではメイン事業のairClosetが黒字転換。
黒字転換の理由としては以下の3点が挙げられます。
・月額会員数の堅調な伸び
・ARPUの成長
・広告宣伝費の削減とオペレーションコストの改善
こちらの決算書の通り、緩やかではありますが基本的に右肩上がりで有料会員数は増加しています。
ここで注目なのが継続率。
ロイヤルユーザー(利用期間6ヶ月以上のユーザー)の継続率はなんと95%という恐るべき数字を残しています。
次にARPUの成長、こちらも緩やかではありますが伸びています。 直近3年間での伸び率は約5.9%。
ここで海外で類似サービスを展開するRent The RunwayのARPUを見てみると、20,000円を超えています。
この理由としてはブランド品や高級品を多く取り揃えているため、月額料金がairClosetよりも高くなっているからです。
物価が違うので一概に比較できませんが、エアークローゼットも高級商品を提供するプランによるARPU向上には期待できますね。
最後にコスト削減について。
今回最も注目すべき点はここでしょう。
独自開発した物流プラットフォーム「air closet Bridge」は1点1点の所在地や履歴把握が可能。
これによりオペレーションコストが約3割も減少しています。
そしてこのシステムは自社で活用するだけでなく、他社に提供することで大きく事業展開していくビジョンが見えます。
加えてファッション領域以外にも物流ニーズはあるので、かなり期待できる代物ですね。
【まとめ】
今回紹介したエアクロは既存のファッションレンタルを黒字化させることに成功しました。
それと同時に積極的に投資してきた物流プラットフォームを武器に事業領域拡大を狙います。
長い投資期間を経て、ようやく回収フェーズに突入。
既存事業をストック収益としつつ、物流プラットフォームの拡大に期待です。
今回の分析は以上です。
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