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入院患者6〜ラスボス

今回は入院患者のラスボス的存在の方を
ご紹介します。

この方が転院してきた時、
僕は同じ病室でしたので、
看護師さんと付き添いのご家族の方との会話が
聞きたくなくても、耳に入ってきて、
入院の経緯などを知ることになります。

この方はどうやら脳梗塞が原因で急性期の病院に入院して、
少しよくなったので、回復期のこの病院に転院してきたようです。


●放尿事件
この方が転院してきた初日に起きた事件です。
夕食が終わり、消灯時間までの間、
僕はまったりしていると、
病室内にジョロジョロという音が…

どうやら、ベッド脇で放尿したようです。
看護師さんが音に気付いて飛んできたのですが、
時すでに遅し…

床を掃除する看護師さんが可哀想でした。


●深夜徘徊
深夜に僕がトイレに行こうかと目を覚ました時、
廊下から看護師さんの声が…
何て格好で歩いているの?
部屋に戻って服着て下さい、と。

どうやら下半身裸で廊下を歩いていたようです。
変なモノ見せられた看護師さんが可哀想です…

こんなことが続いてたので、
看護師さんに相談して
僕は病室を移動してもらいました。


●立て籠もり

出てきなさい、という看護師さんの声が…

どうやら、この方が職員用の女性トイレに
立て籠ったようです。
目的はよく分かりません。

看護師さんが数人集まって来て
注意する声が聞こえてくるので、
状況が分かりました。

注意深く聞いていると、
結局、病室に連れ戻されたようでした。

●暴力
僕がトイレで用を足していると、
痛い、痛い、暴力反対です、という女性の声が
廊下から聞こえてきた。

どうやら、この方が他の方の箱ティッシュを
パクったようです。
看護師さんが取り返そうとしていましたが、
この方はすごい執着で、
看護師さんを叩いたようでした。

看護師さんに暴力を振るうなんて、
下手すれば、ベッドに拘束されかねない事件です。

入院時に、やむを得ない事情がある場合には〜云々〜
という文書に署名しましたから。



●脱走
ベッドから降りて移動できる方は、
専用の部屋であるリハビリ室で行います。
ここには色々な機器や道具があり、
皆さんの想像される機器もあります。

ある時、僕がリハビリで
肩の筋肉をほぐしてもらっていると、
この方が入ってきて、
手のリハビリを始めました。

そしたら、途中で立ち上がって、
エレベーターの方に走って行ったんです。
集中力が続かなかったのか、
気に入らないことがあったのか…

この方の担当の作業療法士さんが
追いかけて行きましたが、
結局戻ってくることはありませんでした。

手のリハビリのイメージ画像


●裸足

この方と病棟内の廊下ですれ違うと、
いつも靴を履いてないんです…
だから、トイレにも裸足のまま行ってます。

もし感染症などの問題が起きたら、
どうするのでしょうか?


この方は恐らく脳梗塞による行動障害が
起きているようです。
また併せて、失語症もあるため、
コミュニケーションが取れず、
注意を受けても理解できないようです。

入院患者編は今回で終了となります。
次回は何をご紹介しようかな?

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