今日のお昼休み
今日のお昼休みは、久しぶりに外に出てみた。
ふだんは、近くのスーパーかお弁当屋さんかコンビニでお昼を買って会社の休憩室で食べることが多いのだけど、小さな休憩室にいつも集まる同じ顔ぶれの上司たちと顔を合わせるのに疲れたので、今日は1人になるために徒歩で7分くらい行ったところにあるチェーンのカフェに入った。
お昼時のカフェ。混んでいたので、ソファー席に座れず通路側のやや落ち着かない席についた。
半年ぶりくらいかな。
久しぶりに入ったお店のメニューからは、楽しみにしていたバインミーがなくなっていて、サラダについてくるプラスチックの使い捨てフォークが木製に変わっていた。木のフォークはレタスがうまくさせなくて、ちょっと食べづらかった。
少し窮屈に並ぶ座席で私が座った席の隣には、40代くらいと20代くらいの会社の先輩・後輩と思われる女性2人が仕事の話をしている。
「この間、〇〇さんと一緒にお客さんのところ行ったんですけど、…」
ああ、営業をしている方なのかしら。
「△△さんって、ちょーっとみっともないときあるよね…?」「そうですよね」「ハハハ」
あらら、社内のリアルの声、聞こえていますよ。
…と、なんと絵に描いたようなOL。親しみやすそうで、でも敵に回したら怖いかもしれない、こんな雰囲気を持つ女性先輩は私の部署にはいないかなぁ、なんて思いながら、ちょっと生々しい声を興味深く聞いてしまった。
彼女たちの話題は柔軟剤の話に移る。事務所で香るあの柔軟剤は誰の匂いか、と。
「私って、柔軟剤の匂いしますか?」
「いやあ、あんまり思ったことはないけど」
「いつも事務所で柔軟剤の匂いがするんですけど、私あの匂い得意じゃなくて。もしかして私なんじゃないかなって気になってたんです。」
「あなたではではないと思うよ。香りがするって思ったことない。所長かな」
「所長ですかね。きっといつも奥様がちゃんと洗ってくれてるんでしょうね」
「わかんないよ。自分でやってるかもしれないよ」
「ハハハ」
そんな話に聞き耳を立てながら、私はバインミーの代わりに仕方なく頼んだパストラミサンドを美味しく食べ終わった。
セットで頼んだアールグレイは、アールグレイには思えない茶葉と香りだったが、それもまたほっとした。昔、アルバイト先でアールグレイの注文が入ったときに、ティーポットに熱湯を注いだ後になぜかさらにレンジでアップしていたことを思い出した。
OL2人が出ていく。
私ももう少しゆっくりしたかったけど、そろそろ出ないと。
私の知らないところで動いている小さなコミュニティのリアルを近くに感じて、決して爽やかな内容ではなかったけれど、なんだかとても清々しい気持ちになった。これが気分転換か。
たまには外に出るのも良いなと思った。
ああ良いお昼休みだった。
p.s.編集・投稿は後日、いつもの会社の休憩室にて。
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