マネージャーって誰よりも遊び方を知ってるひとだとおもう
以前の職場でモバイルチームにいた時の話です。
私が入社したころよりもチームメンバーも増えてチーム内では私が古株になり、他のチームとの連携ごとが増えてきたある日。
「モバイルチームのマネージャーを任せたい」
そう言われて management = 管理 としか浮かばなかった当時の自分としては気乗りしなかったです。
だっておかしいじゃないですか。
今まで同等のモチベーションで戦場を駆けた同志を管理しろって考えがまったくもってしっくりこない。
うーんと思っていたけど
「たぶん今までとやること変えなくていいですよね?なんか不足あれば都度教えてください」
くらいに返した記憶があります。
チーム内最古株ってのもあり、新しく入ってきたかたにチームの雰囲気伝えたり他チームからの連絡折衝(最初だけ)、振り返り MTG 時の音頭取りをよくやっていたので、もしこれをチーム外の人からみて管理とラベル付けられるのならそうなのかなーと。
ここは公園 いかに遊具を使いこなせるか
こういうときのメンタルモデルって公園のガキ大将に近くて、
・あそこの木はこうやって足掛けると登りやすいぞ
・この時期のすべり台は雪もあるから着地時に思いっきり飛んで踏むと楽しいぞ
・右のブランコはいいけど左のブランコは微妙に傾いてるから立ちこぎすると危険だよ
・この子も最近引っ越してきたばかりだから仲良くしてね
・近所の駄菓子屋のおっちゃん怖いけどたまにきなこもちくれるしいっぱい喋っとくといいよ
みたいな内輪ノリを
・メンバー
・外のコミュニティの人たち
・遊具
・・プロダクトだったりプロジェクトコードだったり
・他の楽しいことなり危険なことなり
・・危険なことも楽しみ方のコツ・角度なりあったり
などなどになぞらえて遊び方を教える・いっしょに遊ぶという気持ちでやってることが多いです。
だから、管理っていうよりは遊び方のルールをいっぱい知ってるプレイヤーがコミュニティ貢献してるってイメージでマネージャーというお仕事をしてました。
チーム外のひとを巻き込んで友だちにする
チーム間連携のお仕事での連絡役を任されることもありますが、チーム外のひとは「まだ公園で一緒に遊んでないよその子」くらいの気持ちで巻き込んであげるのがいいかなーと思ってます。
気持ちよく遊ぶにはやっぱ互いに楽しめる状況ってのが必要で、チャット部屋に遊びにきてもらう感覚で仕事の話をしてました。
(チームのみんなにも認知してもらうという目的もあります。自分が拾いきれなければ誰かが拾えることを期待して。)
コミュニケーションゲーム
私はテックリードという立場ではなかったのでここに書かれていることすべての善行が積めたわけではないですが、
悪いテックリードは自分自身がコードを書くことが最も生産性が高いことだと考え、コミュニケーションすることは集中の妨げになると考える。チームの生産性を最適かすることではなく自分の仕事を最適化することを重視し、チームを引っ張らなければならないことをフラストレーションを感じる。
少なくともこのような考えには至らなかったし、そう思えるのは先の気持ちで働いてたからなんだろうなと思います。
とはいえ、この考えと働きが当時のチームメンバーにとってよかったものなのか(マネージャーとしてラベル付けされた私に期待した仕事を全うしていたか)は今でもよくわからないままです。
なので自信を持ってこの方法が正しいなんて言いづらいし、もっとチームメンバーと話したかったなって気持ちも残ってます。
マネージャーというラベルがいらなかったのかも
きっとこのラベルは外のチームに向けて「連絡を取るならまずここ」的なアドレスでしかないと個人的には思ってました。
私含めチームメンバーみんなでひとつの塊として扱ってもらえるようにコミュニケーションのルートを設計する係だったので、本当はそういう意味を伝えられるラベルが欲しかったなぁと。
* * *
人と人とが関わる以上お仕事は基本コミュニケーションゲームで、そのゲームを参加者で楽しめているか(苦ではないか)をみんなで観察・実験するためのファシリテーターとして私が役立っていればなと振り返ってみたのでした。
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