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知識整理・成長フローとしてのUnknown Unknowns

プロジェクトに関わるときの情報整理、自己成長管理や知識のメンタリングなど、あらゆるところでラムズフェルドの4象限を使うことが多いです。
Unknown Unknownsという名前でも有名です。

ジョハリの窓とも近いと呼ばれてますが、私はUnknown Unknownsとしての印象が強いです。
ジョハリの窓は自己認識している情報を整理することで他者とのコミュニケーションに活かすためのツールとして知られていますが、これを不確実な情報の整理としてロジックツールにしてるのがラムズフェルドの"There're unknown unknowns."の発言にも現れています。

ラムズフェルドの4象限

以下の4象限に分けられます。

  • Known Knowns(既知の既知)

  • Known Unknowns(既知の未知)

  • Unknown Knowns(未知の既知)

  • Unknown Unknowns(未知の未知)

Known Knowns(既知の既知)

自分が知っていることを認識している知識を指し、意思決定の基盤となる情報です。
自分の名前や生年月日、普段使ってるツールの基本機能、英語の文法などが当てはまります。

Known Unknowns(既知の未知)

自分が知らないと認識している知識を指し、まだ完全に理解していないと知覚しているものです。
次に覚えなきゃいけない英単語、新しく試そうとしているツールの仕様、1週間後の株価の動きみたいなものですね。

Unknown Knowns(未知の既知)

自分が知っていることを認識できていない知識を指し、潜在的に使いこなしているが言語化できていない暗黙知や経験則とも言えます。
自転車の乗り方、ベテランにしか分からない暗黙の基準、無意識にやってる仕事の効率化の習慣などが当てはまります。

Unknown Unknowns(未知の未知)

自分が知らないことすら認識できていない知識を指し、まだ予測できない情報です。
未知の健康リスク、検出されていない脆弱性、将来の急激なパラダイムシフトなどですね。

どう活かすのか

私はこの4象限を知識の成熟度として以下の順番に当てはめてます。

  1. Unknown Unknowns: 何を知ればいいのかわからない状態

  2. Known Unknowns: 知らないエリアを認識し始め、知識の体系化が必要な状態

  3. Unknown Knowns: 内省による暗黙知が生まれ、言語化・ドキュメント化が必要な状態

  4. Known Knowns: 誰にでも伝わるドキュメントとして残り、知識が汎化した状態

個人活動に留まった知識でよいのなら、1から2へ進んで2の課題をひたすら対応して終わってもいいかもしれません。
ただし、その知識を自分以外の誰かに広げる必要があるのなら3や4へ移行することが必要と考えます。
3のUnknown Knownsに「知られていないことがリスク」と書いているのはそういう理由からです。

Rumsfeld matrixを知識の成長ステップに活かす

このように手持ちの知識をマッピングした後は、知識の使い所を考えます。

  • Known Knowns: 基本原則・前提

  • Known Unknowns: フォーカスすべき情報・タスク

  • Unknown Knowns: 人によって行動の質が分かれる理由・ドキュメントの種

  • Unknown Unknowns: アンテナを張るエリア・リスクバッファ

その後は自分(や他の人)の時間をどのエリアにどれだけ集中させるか検討します。

プロジェクト開発やリスクマネジメント、技術選定などにも応用できるので、ぜひ皆さんも色んな使い方を試してみてください。

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らぷ/lap
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