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あの感銘を受けた漫才師を見た。

8月になって、M-1の予選が始まった。お笑いを好きになって3回目の、M-1を追う夏が来ていた。

一昨年はあのつり革にお腹がちぎれそうになるほど笑い、去年は親と同い歳のおじさんの涙にもらい泣き。私が生まれる2年前から始まったこの賞レースは、毎年いろんな笑いを届けてくれる。

去年のM-1の予選(そのコンビで出ていた訳では無いけれど)で知った漫才師に衝撃を受けた。体が宙に浮いたような気持ちがして、すごくどうしようもない感情が出てきてnoteに書きなぐった。その漫才は、解散したコンビの漫才。もうライブに行ったって、どこでも見ることの出来ない漫才だったから、やり場のないクソデカ感情はここに吐くしか無かった。

そんな、もう二度と見ることの叶わないと思っていた漫才師と、去年のファイナリストがツーマンライブをするって。東京と名古屋でするって。

情報出た瞬間からこれだけは絶対に観なくてはと思い、K-PROさんのTwitterの告知を全て通知が来るように設定して、名古屋会場のチケットの情報が出るのを、バイブレーションの空耳が聞こえるくらい待っていた。すぐに抽選して、「当たんなくたって、東京も名古屋も配信買ってやるんだからね!!!!!」なんて思っていた。運を貯めようとして、ジャンケンで負けまくったり当たりのあるアイスを食べなかったり、受験の時にも守った不運を貯めて幸運にしようとするジンクスを信じて当選当落の発表を待っていた。そしたら当選していた。狂喜乱舞だった。

すっごい前語りが長くなってしまったが、私がどうしても観たかったのは、
ランジャタイ×浜口浜村のツーマンライブ
「また会えたネ」だ。

浜口浜村は、ものすごく感銘を受けたのに、私が10歳くらいの頃に解散されていた漫才師だ。知ってしばらくは、もう10年早く生まれていたら!とすごく思った。私は住みが愛知なので、名古屋の事務所に在籍してたことを知った時は余計にそう思った。
ライブの告知見た瞬間から、そんなの観たいに決まってるじゃん!!!!という感じだった。

❒ 東京公演の話
8/21の東京公演は、リアルタイムで視聴することは叶わなかったが、配信アーカイブを見た。
ネタはランジャタイ、浜口浜村の順番で、2時間程で2回のトーク時間と、そんな何本も見せてくれるの!?ってくらい両者のたくさんの漫才が見れた。(5、6本)
久々に舞台に現れた浜口さんがたくさんボケていた。それに浜村さんが「こいつめっちゃボケるじゃん!」と、困惑しつつも嬉しそうでなんだか見ていてほっこり。浜口さんは最後最後に紐でグルグルに拘束した手作り人形を持ってきた。伊藤幸司だと言い張る浜口さんがめちゃくちゃ面白かった。

このランジャタイと浜口浜村の二組のネタは、私の語彙では面白さを伝えられない。(ネタについて詳細はM-1ツアー同様書かない。いや、書けない。)どちらも他に類を見ない漫才をされる。

ランジャタイは訳の分からない事を永遠と話し、再現の動きを国崎さんがしつこいくらい、もうやめてくれというくらいやり続け、それを伊藤さんが問いただしたり同調したり、眺めている。何故笑っているのか分からないくらい面白い。

浜村さんの突然の不思議な提案や発言に、浜口さんが同調したり、そこじゃないよ!というようなツッコミをする。その一風変わった話題の言い合い、掛け合いのテンポ感に、なんだこれ!と、笑いが止まらない。

ネタ終わりや合間に「これやりたかった」「こいつがどうしてもこれやりたいって言った」などの裏話も交えてくれるのが凄く良かった。たくさん有りネタがある中で、ランジャタイも見たことないネタも持ってきていた。全くブランクを感じさせない漫才には圧倒された。前日にネタ合わせをしたという浜村さんのツイートを見て、なんとも言えない高揚感があったのを覚えている。「全然今でもやれそうじゃないですか」と言う国崎さんに「いやいや...俺はいいよ...」と消極的な反応を見せる浜口さん。「俺はずっと復活したいと思ってるけどね」と言う浜村さんも見ることが出来た。

私は漫才師のスーツ姿が凄い好きなのだが、浜浜さんは変わったネタをされるのに、すごくスーツの立ち姿が綺麗なのだ。さらに「浜口浜村」と名前が刺繍されていると知って、言葉に出来ない感情になってしまった。凄く身体が浮いた。

出囃子からなにまで...これが...名古屋で、その場で見れるの...

名古屋は全部違うネタをやる。
僕は幸せ者だなー!
そんな言葉を見れて凄く良い気持ちになった。

❒ 名古屋公演の話

愛知住みだが、玄関の扉を開けたら360度畑!みたいなところに住んでいるので、名古屋は大学に向かう時の経由くらいでしか使わない。だから、東別院の地名を初めて知った。(とうべついんだと思っていたら、ひがしべついんだった...。)名古屋城に友人と行った時に、めちゃくちゃしっかり行き方を覚えて帰った。金山、名城線、一駅!

名古屋公演は9/3、個人的に19歳になったり、前日にバイトの面接に行ったり銀行口座を作ったりとバッタバッタしていた。バッタ...
会場に赴いてお笑いを見るのは、春のM-1ツアーぶりとなったので、ほぼ半年ぶりだった。

席は割と客席側から見て左後ろの方だったので、伊藤さん真っ黒になっちゃうな...とか思っていたが、席に着くとそんなに思っていたほどの距離は無かった。

3月に初めて生でお笑いを見たが、出囃子が鳴って、黄色いジャージと黒のジャケットが出てきた瞬間、あの時と全然違う!という感覚になった。ちょっと変な表現になるが、生きた芸人さんがそこに居た。出てきたランジャタイに拍手をする客席。まさか10分間も拍手するとは思いもしなかった。

ランジャタイがはけて、出囃子が鳴って出てきた浜口浜村にうぁっ‼️ってなった。凱旋みたいだね〜と話される二人。名古屋吉本時代から見られていた方が客席に数人居ていいなぁと思った。東京同様、最初の枠で浜浜さんは2本ネタをやっていた。「ビビり」のネタはnoteに書かれていて、二人とも変なやりとりで、光明が見えたのにM-1ダメだった〜今見たら全然だ!なんて自嘲混じりに話されていた。
もう1本のネタ、出だしで気付いて「ハァッ!!」って小さく声が漏れて口を抑えた。「空手」。去年のM-1で見たネタの元のネタだった。まさか見られると思ってなかったので感激だった。

その後1回トークを挟んでいたのだが、浜口さんが伊藤さんいじりをされた時に、浜口さんの現役でしか思いつかないような言葉遊びに、みんな驚いて溝落ちにクリティカルヒットしたかのごとく、客席に違う空気が流れたのを感じた。ほんとに急にぶち込まれてはっ!ってなった。

トークの方は東京よりも長く楽しくて仕方ないというのが伝わって来た。その後も3、4本やられたのかな?ずっと笑ってると記憶が飛んで面白かった!しか残らないので許してほしい。冷房の効いているはずの会場が、終わる頃には凄く暑かった。

ランジャタイも浜口浜村も新ネタをやられていた。ランジャタイは、9/3が国崎さんの誕生日ということで、誕生日に因んだネタを。浜口浜村は「怖い話」のネタを。私は好きな内容題材のものだったのでワードが出る度にずっと笑っていた。

ランジャタイは全部15分くらいやって全部大暴れしていた。私が生で見たランジャタイは今のところ全てどこかで永野さんを全力でやっている。そして絶対クワバタオハラに成敗される。
浜口浜村は、個人的にお気に入りなネタが何本かあるのだが、その中のひとつ「自己紹介」のネタをやっていた。これも出だしで「自己紹介してないよね」と言い出した瞬間に気付いて、口からなんか出そうになって抑えた。終盤は今日のライブを振り返るような、浜浜さんの集大成を見たような、アドリブも交えた勢いのすごいネタに仕上がっていた。本当に7年ぶり?ってくらい。

浜村さんが未練いっぱいになってしまうのたちが、凄く分かった2時間だった。現役の漫才師が、仲良くツーマンライブやってるってくらい、浜浜さんはブランクを感じさせないし、辞めてるはずの浜口さんは大嘘こいてあのランジャタイにまでツッコまれてたり、犬になって舞台を這いずり回ったり、ボケまわっていた。
全部全部面白かった。

三日月々浜で知って、あとからランジャタイと仲良いことを知って、もとのコンビのネタを見て感激して、でももう見られないとばかり思っていた漫才師。改めて、このライブをやろうと言ったランジャタイ、浜口浜村、実現してくださったいろんな方々に感謝...

最初で最後のつもりだったのだが、また会いましょうの言葉にちょっと気持ちが楽になった。舞台にもちょっと出られていたウエストランドの井口さんが、どうせまた会えるだろうとツイートしていた。また気が向いた時にでもやって欲しい。私は飛びついて行くと思う。

自分の後輩の高校演劇を会場で鑑賞した時、やはりその場で見るものと、録画データを見るのでは全然違うということに気づいた。それを再度感じた。もっと頻繁にお笑いライブに行きたい。

ランジャタイは東京公演のあと、ラストイヤーとなるM-1グランプリにエントリーした。三日月々浜もエントリー済みだ。浜村さんのピンの方も見たい。ランジャタイの活躍も凄い。また浜口浜村二人の立ち姿も見たい。見たい見たい。

今年は、今後はどうなるだろう。見たい。見たすぎる。そのためにも、勉強、バイト、嫌すぎる車校(教習所)、全部全部頑張ろうと思った。



▽ 「また会えたネ」配信アーカイブ
   ⚠️ 2022年9月17日土曜日23時59分まで

▽ランジャタイ 漫才

▽浜口浜村 漫才

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