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ちいさなたからものとすごす日々

「しあわせだよ」

 娘に挟まれて川の字で眠るのだけど、最近上の子は先に眠ってしまう。じじょちゃんは保育園でお昼寝してくるからか少し眠るまで時間がかかる。疲れていると、一秒でも早く眠ってくれ!と思ってしまうのだけど、思いがけず優しい言葉をかけてもらえることがある。
「ねぇ、ママ」といわれて、眠気とたたかいながら「なぁに」と答えると「そばにいてくれて、ありがとう。じじょちゃんね、しあわせだよ」と、薄闇のなかでニコニコしながらわたしを見上げていた。「しあわせなんだね、よかったねぇ。何がしあわせなの?ほいくえんがたのしかった?」ときくと、「ほいくえんもたのしいけれど、ママといっしょにいられることがしあわせなの。いっしょにいてくれてありがとう」

「さっさと寝てほしい」と思っていたことを心底反省しながら「ありがとう、ママもじじょちゃんとねぇねといっしょでしあわせ。やさしいこにそだってくれて、しあわせだよ。」と微笑み返した。
そう答えると、安心したようにじじょちゃんは眠りに落ちていった。
3歳の子供の中に宿る神様がそういわせているのだろうか。いや、大人が思っているよりもずっとずっと3歳はいろいろなことを考えたり感じたりしていて立派なひとりの人間に育っているんだなぁと、そんな風に思いながら優しい気持ちで眠りにおちていった。



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