自己否定の海からあがるには【マイナス to 0】
自己否定、自己肯定感を上げるといった話題、書店でもよく見かけますが、
私は自分にちゃんと向き合うまでは、何を読んでも誰のセミナーを受けても決して自己否定感は消えませんでした。
自己否定、つまりは「自分のことが嫌い」という状態ですが、
自分のどういうところが一番嫌いか、
これを自覚している人は少ないのではないでしょうか。
私は、自分のどういうところが一番に嫌いだったのかがわかってから、自己否定の海から顔を出せるようになりました。
(それまでは自己否定の海の沖で、渦潮に巻き込まれてもがいてももがいても波に飲み込まれてました。)
私が、私のどういうところが一番嫌いだったかというと、
「自分の(些細なことも含め)思ったこと感じたことを無視して軽視する自分、自分の話を聞かない自分」
でした。
この、自分が一番嫌いな自分(への扱いや評価)に気づく+その嫌いな部分を丁寧にやめていく、を日常で意識できるようになった時に自己否定の海から出ることができました。
この、「自分が一番嫌いな自分」に気づけるようになる段階で、すでに自己否定の海から出る日は近いのですが、この気づける状態になるには、
圧倒的に「引き算+心の筋トレ」が必要です。
引き算というのは、「やらないこと」です。
人によるので、自分に尋ねて「やらないこと」を決めて欲しいのですが
(ここで自分に問いかけて聞いて決めないと本末転倒です)
・我慢していたこと
(すごく小さい事。トイレに行くタイミング、そのくらいのレベルから)
・とにかく休む
(こまめに休む、少しでも頭か体が疲れているのを感じたらたとえ動けても止まる、いつもいつも先のスケジュールやtodoを頭の中で回すことをやめる)
・自分が心を沈めてひとり向き合う時間が取れていないのなら、それ以外の時間を減らす・やめる。
・嫌な仕事、嫌な付き合い、嫌な関係、嫌な環境、やめる。
(いきなりバンジーするようにやめるというより、まずは「何が嫌なのか」をはっきりさせる。その後に「じゃあどうする」が出てくる)
「心の筋トレ」は、上記のやらないことをやってから、空いたスペースで行います。
(※とはいえ、自己否定の海にどっぷりの最中では「空いたスペース」という感覚や匙加減を感じ取る感性も死んでいることが多いので、まず知識だけ入れておくイメージです。
自己否定の海にどっぷりの最中は焦りの感情も多いので、初めは「やらないこと」を置き去りに「心の筋トレ」に励みがちです。
ただ、徐々に「やらないこと」の効能を体感したり「やらないこと」に注目しなかったことで失敗した経験を積む事で上手く両輪が回せるようになります。)
私の「心の筋トレ」はノートを書くことでしたが、人によってさまざまだと思います。
瞑想だったり、心許せる人やメンターとの対話だったり、やってみたいことがあったらそれに集中したり。
この「引き算+心の筋トレ」を地道に続けていると、いつの間にか自己否定の海から顔を上げられたり、岸辺に座って眺められるように(指差して笑えるように)なったりします。
この「いつの間にか」の感覚は筋トレに似ています。あれもいつの間にか筋肉がついたりボディラインがシャープになることを感じますよね。
もちろん、一度顔が上がったらゲームクリアのように一生その海には戻らない、という事ではありません。
筋トレをサボったら元の体型に戻るのと一緒です。また、いくら筋トレを続けていても環境やイベントや体調で、自分のコンディションが変わってしまうのと一緒です。
ずっと嵐の大海の中で溺れるような経験はしなくなるとしても、時々波に攫われたり、渦潮に巻き込まれたり、落ち込んで自分から海に近づいたりということは起こります。
それでも何が違うかというと、また海から顔を出して戻って来れる、ということが肌でわかっていることですね。
今までは海から出られずに溺れていたわけですから。一度海の上、岸辺を知ると全く違います。
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