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20220530 #休職前と後の職場が別物になる現象の考察

今の職場は過去の職場に比べると、いや比べなくても非常に恵まれていると思います。

しかし、休職前にはそんなこと全く思えませんでした。
挨拶を返してもらえない、かなりの個人主義、他学年との連携不足、不登校生徒への支援の不親切さ、職員間の明らかな不仲、子どものいじめのような「ハブり」「シカト」…。全体的に(私が赴任して間もなかったのもあると思いますが)冷たくて余裕のない印象でした。

今はというと、本当に前述の真逆です。

どんな小さな声でも挨拶を拾ってくれて目を見て返してくれる、チームワークで動くので他学年職員とも頻繁に交流している、不登校支援もかなり生徒を観ていると思います。(外部者の私からみて)職員の仲も良さそうですし、いじめ的なことはほぼありえないような空気感です。以前の職員室には1分も居たくなくて理由をつけて学年フロアにいましたが、今は居れば誰かが話しかけてくださったりして居心地がいいと感じます。

こんなん奇跡じゃん!とおもいますが、私的にあるある(と言ってデータ数は2)だったりします。休職前にどんなに「もうやだこんな職場!みんな大嫌い!二度と戻ってくるかよ!辞めてやる!!」と思っても、復職するとそれが嘘みたいに改善されているという。

これらを偶然だと思ったらそれまでなので、もし仮に「偶然ではない」としたらどのような要因が考えられるか考察してみました。

改善された要因として考えられるのは人事異動です。定期的に人が入れ替わるのは公立学校の良い点だと個人的には思っています。ひとが集まるとそこには力関係が生まれる。そのパワーバランスで生きやすい人もいるけど、確実にそうじゃない人もいるわけなので…。特に管理職が変わると驚くほど環境は変わります(良い方にも悪い方にもですが)。

そして、こちらのことをメインに書きたかったのですが、その他の要因としては「休職者が出た」という事実とそれに伴う諸々の影響です。

私は、自分が休職する立場と職場で休職者をカバーする立場どちらも経験しています。自分が休職しておいてなんですが、休職者が出てしまうと本当にめちゃくちゃ大変になりますよね。教員一人が担っている業務量の多さにたまげます。カバーする立場に置かれた経験のある人ならこう思うのではないでしょうか。

「もう二度と休職者を出してはいけない」

「どんな人でも、そこにいてくれたら120点満点だったのだ」と。

業務量もそうなのですが、残された同僚側からすると、「なにが原因だったのだろう」と考えざるを得ません。再び休職者を出さないようにと思ったところで、原因がわからなけれぼ改善のしようがなかったりします。
しかし、多くの場合は同僚にはっきりとした休職理由が伝えられることはありません。多くの場合は原因が複合的ですし、休職者自身も良くわかっていないことも多いと思います。明らかなパワハラが目の前で行われたとか、相談されていたとかなら分かりやすいですが、そのパターンはSNSでのイメージほど多くない気がしています。

…そうなると、過去の記憶をたどりながら原因を推測するしかありません。休職者にできなかった分、同僚を思いやらないといけません。

「もしかしたら自分が何かしたのかも」
「休職まで追い詰められる前に自分ができることはなかったのか」
「確かに今の職場はしんどいよね。私もつらいもの」と考える人もいると思います。

そのような、関係者一人一人の考え方の変化や相互作用によって、環境は確実に変化していくのではないでしょうか。中にいる人にとっては一年や二年では分からないかもしれませんが、外部者からすると着実に。

私が休職していた間、職場にどんな変化があったか知る由はありません。ただ、今の恵まれた環境から逆算してみると、本当にたくさんの迷惑をかけたことと、たくさんの思いやりを感じることができます。

私が迷惑をかけたのに、こんなに優しくしてもらえるなんてちょっと意味がわからなくなりますが、そんなときには「休職したことで環境を変えるきっかけを作れたのかもしれない」と思い込むことで対処したいと思います。

今はたくさん甘えさせてもらって、まずは復職を目指します。


おわり

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