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リワークの学びが(いい意味で)役に立たない件

この4月から復職プログラムが始まりました。ある意味閉鎖された空間で過ごしてきた私にとって「外」の世界に出る第一歩。

エネルギーあふれる学校という空間の懐かしさ。2年ほど時間の流れから取り残されてきた私の机の中身と私。なんとも形容しがたいもやもやはきっと「エモい」という感情(ちがう)

復職までの記録を綴るのは再発したときのリスクも大きいので全然するつもりがなかったのですが、なんとなく書いたほうがいい気がして、というか書きたいので書きます。今感じていることは今後必ず役に立つという確信があるのです。無理に続ける気はないのでこの記事が単発になるかもしれませんが、よろしければお付き合いください。


まず書きたかったこと

リワークで学んだことが全く役に立たなかったのです(いい意味で)


「休職理由を見つめ直そう(そこに自分の生い立ちや認知の歪みがある)」
「自己分析のもと自分の苦手な部分を端的に伝えよう」
「他人と環境は変えられない(だから自分を変えよう)」

こんなことを学びました。きっとどこのリワークも同じようなメッセージを伝えている気がします。リワーク側は多分意図していないのですが、これって利用者側からすると結構くる内容なの、伝わりますかね。そう、考えれば考えるほど「自分が悪い」的な方向に感情が向いてしまうんです。多分、メンタル系疾患の症状やもともとの性格との兼ね合いもあると思います。

私もそういう傾向が強く、今の上司と最初に面談したときはとにかく下を向きおどおどとしていたと思います。「とにかく、謝罪と反省の気持ちと、自分が苦手なことを伝えなくちゃ」ということに頭の容量が占められていました。

そんな私を見て上司は
「おっけーわかった!というか、それって反転させるとらぱん先生の良さなんだからこれ以上卑下しないで。わかった?職員として迎えられることうれしく思っているし頼りにしてる。あ、プレッシャーに思ったらごめん。あとさ、話色々聞いたけど、らぱん先生がこうなったのは絶対に本人の責任だけじゃないと思ってるから。」

とか言ってくださったのです。
(いや、このひと神なん…?)
と思いました。
「私は今後一生、職場のお荷物として生きていく」とすら思っていたので、「頼りにしてる」と言われるなんて夢にも思いませんでした。泣きました。

これだけで終わっても全然良かったんです。
こんなこと言ってくれる上司っていなかったので、初回だけリップサービス的に優しくしてくれただけでも良かった。でも、違ったんです。


詳細は適当にぼかしますが、先日、職員会議の切れ目のタイミングで職員の皆さんの前であいさつさせていただく機会をいただきました。

ちなみに、始業式前に挨拶しておきたいという要望は一週間前くらいに私からしました。

私「先生方に申し訳ありませんでしたと伝えたくて…」
校長「いや、そんなのは要らない。というか迷惑かけられてないし笑」
私「…!??!」

そんなことを言われてしまい、何を話せばいいかよくまとまらないまま当日に。約束の15分ほど前に到着して校長室に行くと「あ、やべ、職員会議めちゃくちゃ早く終わっちゃったんだ。すぐ行ける?」と、心の準備もできないまま職員前に立つことに。

職員室まで歩きながら「これさ、本人に言うことじゃないんだけどさ、さっきも『らぱん先生をこの学校でどうにか復帰させてあげたい。どうか協力してほしい』って言ってきたんだよー」と言われ、泣きそうに。

そして職員室に立ったとき、新年度の先生方の前向きなパワーを受け、確かにネガティブな言葉はふさわしくないような気がして…でも迷惑かけているし…と頭の中で葛藤があり…

最終的に出てきた言葉は
「お陰様で、やっと体調が安定してしてリハビリ勤務を始められることになりました。本当にありがとうございます。これから、また、よろしくおねがいいたします。」

謝りたい!!!土下座したい!!!とめちゃくちゃ思いましたがぐっと堪えることができました。よく思わない先生もいたと思いますが、多分これで良かったのだと思います。

仮に、私だけにこういう対応をしている場合はどうなるかというと、校長先生と直接的なやり取りはスムーズなのですが、他の先生方から腫れ物扱いをされたり「空気」みたいな対応をされます(経験済み)。

でも今回の職場は、先生方も自然に接してくれています。存在を認めてくれているというか。きっと心理的安全性が確保されている職場なのだな、と感じています。校長先生が職員一人ひとりを大切にされていて、それが伝わっている状態なのかもしれません。不安な気持ちが、少しずつとけていきます。

まだ生徒が来ていないから、先生方に気持ちの余裕があるのは事実だと思いますが、私が今日までに感じとることができた情報の中には、以前の職場のようなギスギス感やピリピリした感じはなかったように思います。

もっともっと、先生方が配慮してくれて嬉しかったことがあるのですが書ききれないので箇条書きにしていきます。これからの不登校の生徒や長欠の生徒対応に活かしたいです。

・「○○先生」と名前で呼んでくれた(え!!お…覚えてくださっている!!!)
・私の机があった(これだけでもめちゃくちゃありがたいこと。「無かったらどうしよう」と心配だった。机があるということは、「ここにいてもいい」という強い強いメッセージになる。)
・机上が整理整頓されていた(泣いた。ごめんなさいありがとう)
・新しい配布物を置いてくれていた(4月から来ると周知されている証拠)
・所属学年の主任が自ら挨拶をしにきてくれた(どの方かわからなかったからとても安心した)
・使えるパソコンを用意してくれた(普通に無いものだと思っていたので泣いた)
・タイムカードと週案を用意してくれた(まだ復職ではないから全然必須じゃないのに!!!)
・配布物を配るとき「先生も、よかったら」と自然に配慮してくれた(「要りますか?」と聞くことも、要らないと判断してスルーすることもできたはず)
・「机の上、落ち着いたら声かけてくださいね」といってくれた(これ絶対私も使う)

思い出したらまた書きたい。無数にある。


終わりにもう一度、リワークのことを思い出してみる。

メンバーさんとの会話で「復職初日のあいさつ、どうやって謝罪しよう」「これからも迷惑かけるから、どういう顔をして出社すればいいかわからない」など、申し訳ない、こんなに迷惑をかけてしまった、という方向性で考えてしまうことが多々ありました。

もちろん私も多大なる迷惑をかけているのは事実なので、繰り返さないためにどうすればよいか考えることは大切。ただ、ある程度見つめ直すことができたら、前を向いてもいいのかな。過去の自分を手放してもいいのかな…なんて校長先生や先生方のお陰で感じることができてきました。だって、過去はどんなに頑張っても変えられないですから。

環境が良くても体調は三寒四温ですし、慣れるにつれて嫌な面が見えてきたり新しい困難もでてくると思います。でも今この感謝の気持ちを忘れたくないので、そういう意味もこめて書き記しておきます。

リワーク卒業生として、もしまたプログラムに参加する機会があれば伝えたい。「復職は茨の道だけじゃないよ」と。

今日はここらへんにします。
読んでいただきありがとうございました。大好きです!

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