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【確定】子宮筋腫・卵巣嚢腫/医師から「手術」と断言された。

「生まれ変わったらまた女性で生まれたい?男性で生まれたい?」
5月頃こんなことを職場の先輩に聞かれました。わたしは「男がいい!女でよかったって思ったことない!」と答えました。しかし「子宮全摘という選択肢もある」と言われると、悲しくなりますね。

■2021年7月12日
teamsで上司に通院のため有給を申請したい、許可していただけるか確認しました。
症状、医師からの診断結果を包み隠さず報告。無事に有給申請の許可をいただけました。
当時は私より5,6歳年上の女性上司でしたので、女性特有の身体のことに関してはとても話し易い環境でした。
8月に彼女は子会社に異動となり、新たに男性が上司に着任。女性特有の疾患でしたので相談し難くなってしまいました。

この7月までの女性上司はかなり厳しい方でした。しかし大方筋は通っていましたし、部下に対しても会社の上層部に対しても、相手方に対しても同じ態度でしたので、強い言葉で叱責されてもそんなに気にはなりませんでした。
2020年は世界的に特異な時期であり、私がいるチームでも新人5名入社して残ったのは1名。その他先輩方も退職されてしまったため、仕事はとても忙しい状況でした。

しかし、2021年7月半ば、手術を受けることがほぼほぼ【確定】してしまったのです。

■2021年7月16日
家からは少々遠いのですが、同じ市内にある総合病院へ向かいました。
総合窓口に紹介状と保険証を提出。婦人科の受付でも改めて受付するよういわれ、2階にある婦人科へ向かいました。向かう途中「採血ルーム」という名の部屋があり、まずびびりました。
婦人科受付の待合スペースには女性が多数おり、婦人科系の疾患を患っている方は多いんだなと改めて実感。スマホをいじる余裕もなく震えながら自分の番号を呼ばれる時を心拍数を上げながらひたすら待ちました。

最初に受信したクリニックがどうだったかは失念してしまいましたが、個人情報保護の観点からなのか、氏名ではなくその日割り振られた番号で呼ばれるのがこの病院のスタイルでした。電光掲示板はあるのに、そこに受付番号は表示されないので少々不便ではありました。トイレ行けないじゃん、腹下しているのに。

「〇〇〇〇番の方、〇〇番の診察室へ」と自分の番号を呼ばれた時は、放心状態。
横へスライドさせるタイプの扉を開けると、男性医師が座っていました。きちんと「宜しくお願いします」と言えてたかな?促されたのか勝手に座ってしまったのか椅子に座ったとたん、医師に言われたこと。

「おそらく手術でしょう。」

は?なんで?
「〇〇先生(クリニックの医師?)も手術ってことでここを紹介したんだよ」
「きいてないです」
「そうなの?MRI撮ってきて。そしたらわかるから。予約ないけど、無理やりねじ込むから」
「ごめんなさい、手術は無理です。手術以外の選択肢はないんですか」
「恐らくないね。ところであなた、貧血じゃないの?」
「貧血ではありません」
「顔色おかしいよ」
「手術っていわれたからかと」
「MRI撮ったら、お昼ご飯食べて戻ってきて。3時くらいには結果でてるから。戻ってきたら受付に一声かけてね」
「・・・はい」
退出。
…は???あの医者は何を言っているのだろうか。

そんなわけで人生初MRI検査をすることになりました。

MRI

MRI検査

おそろしい、おそろしいことになったぞ、と思いながら放射線診断科に向かいました。そこでまた別途受付をし、待合室で待機。婦人科受付でいただいた説明書を読んでいると、コンタクトレンズは外さないといけないとのこと。放射線科の受付でコンタクトレンズはどうしたらいいかと尋ね、コンタクトの保存ケースと保存液をお借りすることができました。
また気になったのが説明書類の「注射をすることがあります」との記述です。特に医師から説明がなかったので、おそらく注射はされないとは思いましたが、突然注射をされたらどうしようと不安でいっぱいでした。この日は注射=造影剤は使いませんでしたが、後日造影剤を入れられてMRI検査をすることになるとは夢にも思いませんでした。

服を着替え、コンタクトレンズを外し、検査室へ入室。台に横になりました。丸い筒側に足を向けて仰向けに横になるとヘッドフォンを付けられ、噂ではヘッドフォンから音楽が流れているとのことでしたが、無音でした。

5月頃、昔の職場の先輩との帰り道、MRI検査の話になったことを思い出しました。
「まだないですねー」とか言ってたな自分。こんなに早くこのでっかい筒に入ることになるとは。

大きな音が鳴る中「息を吸ってください、止めてください、楽にしてください」というアレクサみたいなやつからの指示が何度もあり、寝るわけにはいきませんでした。腹を下していたので兎に角早く終わってと思っていました。

検査後急いで着替え、駅前まで戻り、駅近のビルに入っているお店でカレーライスを食べました。カレーは飲みものだけれど辛くて食べれないかも…という心配は杞憂でした。完食しました。

先生から与えられたミッション(MRI検査、お昼ご飯食べる)完了、病院に戻りました。

再度婦人科の窓口で受付。
番号を呼ばれ、再度診察室に入りました。

「手術だよ。あなたが希望するなら子宮全摘出」

え?
「みてこれ。卵巣これだよ」
先生が指差した先には先ほど検査したMRIの診断画像がありました。大きな楕円形を指さしていらっしゃってました。あれが卵巣?
「通常サイズがわかりません」
「通常これくらいだから」と医師が親指と中指で丸を作ってくれて…もしかして10倍?20倍くらいになってる?
「手術だね」
「手術以外の選択肢はないのですか?」
「ないね」
ないって、ないって。
「子宮はどうする?筋腫たくさんあるし、筋腫だけ取ってもいずれ再発するよ。子宮全部取っちゃう?」
「えっと、整理すると、子宮に関しては2択で、筋腫のみ取るか、全摘するか選べるんですね」
「その通り!」
どっちも選べない。う○こ味のカレーか、カレー味のう○こか、くらい選べない。
「生理の出血量、生理痛も酷いって自分で書いてるよね?自分で書いてるんだらから辛いんでしょ?おれは可哀想だと思ってるんだよ。それに、あなた貧血でしょ。顔色があきらかに貧血の人。手術したら、どちらも良くなるよ」
なんか心配してくれてる。優しい。でも手術らしい。
「開腹ですか?」
「腹腔鏡」
このとき初めて腹腔鏡手術の存在を知りました。
たぶんですが、何も答えられず呆然としていたのかと思います。
もしくはわけのわからないことを口走っていたとか。

「オレはコロナにマスクは意味ないと思ってるし」

なんでマスクの話になったんだろう。
そういえば、この先生はウレタンマスクだ。不織布不織布いわれている時代に医師がウレタンマスクだ。ウレタンマスクの端から髭がみえる。無精髭かな。毎日お仕事大変で、お髭の処理する暇もないのかもしれない。
今ここで手術しますとは言えない。これ以上、この人のお時間奪えない。
「家族と相談します」
退室。

この日はこれで終わる…というか逃げる予定が、心配した家人が病院に来ており、連れ戻されました。

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