見出し画像

【俺のPassione! Vol.9】 1993年の創業から26年

高波利幸 Toshiyuki Takanami
1968年、新潟県上越市生まれ。高校卒業後「服部栄養専門学校」に入学し、料理の勉強を開始する。在学中、ヨーロッパに研修でイタリアへ行き、イタリアの食・文化・人に大きく感銘を受ける。卒業後、イタリアレストランで修行を開始。7年間東京で暮らしたのち、新潟に帰郷。1993年4月、地元上越市にイタリアレストラン をオープン。現在新潟、東京都内、川崎に店舗を展開。

創業から26年が経ちました。バブル期を経て、東京を中心にものすごい数のイタリア料理店ができました。先達のお陰もあり、イタリア地方料理専門店から、ピッツア、ジェラート、ドルチェの専門店も登場しました。昨年、私たちも表参道に、モッツアレラ製造と販売の店舗を開業させていただきましたが、100年続くイタリア料理店を目指す私たちとって、まだまだ道は半ばです。

画像1

「どうやって100年続けるのか?」。たまに聞かれることがあります。答えるのは、「人ありき」ということ。しかし、子どもたちの憧れの職業は年々変わり、「シェフになりたい」と夢を語る若者も減ってきているように思われます。それでも、食べ物は「健康や身体づくり」にとても重要なもの、知識や技術のある人が食材を選び、技術を駆使して調理に携わることは、必要不可欠だと考えています。とはいえ「早くて、安くて、美味しい」ものがあふれ、簡単に食事を済ませられる時代です。そんな中で今も変わらず、2、3時間かけて食事をするイタリア人に、学ぶことがある気がします。

「心が豊かになる」。そんな食事のひと時を私たちはお客さまへ提供し続けたいと心から願っています。時代に逆行してでも、家族や友人とする食事の「ひと時」を大切に考え、これからも、この仕事に携ってまいります。

〈この記事は2019年11月11日発行「LaPassione! 9号」の内容を掲載しています〉

【俺のPassione!】過去の記事はこちらから↓




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?