旅のメモ3 古都ルアンパバーン
この4年間に起きたことを、おさらいしながら、少しづつ北上しています。
『ラオスにいったい何があるというんですか?』というタイトルでエッセイ集を上梓されたのは村上春樹さんですが、一帯一路の大義のもとに、『ラオスに我あり』と内外にホットトピックを提供したのは高速鉄道でした。
かつての静寂と安らぎ、美しく小さな町並みを保存する古都ルアンパバーンは、突如生まれた、かつてない『動』を、受け、流し、いまバランスを取りつつある、そんなようにも見えました。かつてを知る旅人は、古都の秩序と良心を願うばかりです。
しなやかな抑揚を持つルアンパバーン言葉は、かつての都人の優美さを表しているようで、古都に行くたびに、ついつい真似したくなります。
そんな、ルアンパバーン人によく似合うのが、ラオス北部の納豆を半年以上熟成させたペーストと、粗くみじんに切った豚肉を、トマトと炒め煮込んだ肉味噌をかけて供される幅広ビーフンの一品。
カオソーイ・ルアンパバーン
ほのかな辛さと、肉の甘み、トマトの酸味を、柔和なビーフンが優しく着こなしていく。
老舗は、セーン寺院前。朝7:30から売切れ仕舞い。以前より少しだけ辛みが増していると感じたのは、もしかして、高速鉄道の影響?