蛇やネズミはゲテモノか?固定された概念を壊せば世界は広がる
※ひょっとしたら刺激の強い画像があるかもしれません。ヘビが苦手な方は戻られることをオススメします。
ラオスにいると、あんなのやこんなの、日本では食べない食材を食べることが多々あります。
日本ではゲテモノとして、面白おかしくバラエティーで放送されるような肉の代表はヘビでしょうか?
私も最初はゲテモノ的な扱いで、「こんなの食べたよ」と面白おかしく、貴重な体験とする為に食べたりしていました。
しかし今日は一つの貴重な食料として真面目にヘビやネズミと向き合ってみたいと思います。
その理由は一つ。私が食べて
「これは美味しいぞ!!」
って思ったからんです。冗談抜きで美味しいです。
美味しければそれはもうゲテモノでもなんでもなく、立派な料理ですよね?
ヘビが採れた日は
さて、今日蛇が採れました。採れたというより採った。狩猟です。
村の人はヘビが好物。巣を見つけるとわざわざ掘り起こして取りに行くくらい。今日も家の下に出たと言って、みんな大騒ぎ。
3人がかりで追っぱらいながら、見事捕獲に成功しました。
体調は2mほど。噛まれても大丈夫(!?)な毒のないヘビとのことです。みんなこれくらいだと小さいヘビだねって感じで言っています。
ヘビと野草のスープレシピ
ということで、みなさんお待ちかね。
ここからはヘビの調理方法を解説していきたいと思います。
是非ご家庭でも新鮮なヘビが採れた際はお試しください。
まずはヘビを下処理。
採れたヘビは頭を潰して安全を確かめたら、まず直火にかけます。
表面を炙ったら、まずは鱗や外の皮を剥いでいきます。焼いて剥いで、を何回か繰り返します。
全体的に鱗が剥げたところで、くるくると巻いていきます。
巻いたのを留めるのもその辺のツタ植物の皮を上手に使って留めることができます。
くるくると巻き終わったら、しばらく茹で上げます。
茹で上がったら頭は食べれないので、もぎ取って焼いてしまってください。
茹で上がったヘビは、ささみのように裂いてほぐしていきます。
その時に出てきた内臓はそのまま食べましょう。非常に高い栄養があるそうです。
臭みもなく普通に食べれます。お味は肉のレバーの癖を少なくして弾力がある感じです。
その間にいくつかのハーブを用意しましょう。
これはベトナムコリアンダーとノコギリコリアンダー。写真いはないですが、あと酸っぱい系の雑草を用意(ない場合はローゼルの花でも代用可)。
唐辛子は乾燥唐辛子を焼いて叩きます。
叩く時は辛さが空気を伝わり、目や喉に入ってくるので、十分気をつけてください。外でやっても辛さが目に喉に入って咳き込んでしまうくらいです。
以上で下処理が完了です。
先ほどのササミヘビとハーブ・雑草・唐辛子を入れ、水を入れたら塩で味付けして暫く火にかけます。十分に火が通ったら完成。
ヘビとハーブのスープのお味はいかが?
味はというと、これがびっくりするくらい美味しいです。
ヘビからダシが出るんですかね?濃厚なしっかりした味がします。
ヘビの身も弾力があるのですが、味自体はタンパクで臭みもなくとても美味しいです。
以前単純に焼いただけのヘビはほんの少し癖があったのですが、ハーブと合わせることで見事癖も無くなってます。
ピリッと辛いヘビスープ。おそらく説明しなければ、わからずに美味しいと言って食べると思うくらい美味しいです。
骨ごと入っているので、身だけを食べてた方が美味しいです。が、骨もボリボリと食べれます。目指せ骨太!
ということでゲテモノなんてレッテルはかわいそう!
そう思えるヘビ料理でした
ネズミ料理のレシピも公開
村の人はネズミも食べます。ネズミと言ってもドブネズミではなく、野ネズミなので自然のものを食べた健全な(?)ネズミです。
これは罠を仕掛けて狩猟します。
大体は単純に焼いて食べるだけなのですが、これだとやっぱりちょっとゲテモノ感が出てしまいます。味も食べれないことないですが、好んで食べないかな?
これは美味しい、ネズミミンチのハーブ包み蒸し
そんなある日、ウォンさんが作ってくれたネズミ料理が美味しかったのでこのレシピも公開しちゃいます!
用意するものは、
・新鮮なネズミのミンチ肉
・ラオバジル(ミンチ肉と同等くらいの量)
・ラオ産ちっさなラッキョ
・バナナの葉っぱ
・塩
・水(少々)
以上です
バナナの葉っぱ以外を混ぜ合わせ、手でよくこねます。写真はこねる前。これに水を足しながらよくこねていきます。
こね終わったらバナナの葉っぱに包んで、数十分蒸したら完成
これもめちゃくちゃ美味しいです!
やはりラオバジルは優秀ですね〜見事に独特のネズミの匂いが消えています。ラッキョもポイントで効いていて、かなり美味しいです。
「こんな美味しかったら、新年に豚さばくのやめて10匹くらいネズミ捕まえて正月料理にしようか?」
って行ったら、みんな苦笑い。
やっぱりそこは豚がいいそうです 笑
ゲテモノとゲテモノじゃない境界線
これは今回のヘビやネズミだけでなく、昆虫食にも言えることかもしれません。ほとんどに人がゲテモノに分類するでしょう。
だけど、正直言って、私たちも外から見れば「え〜」って思うようなものを好んで食べてたりします。例えばタコなんかはいい例ですよね。
最近では食べれる人も多くなりまいしたが「刺身」も海外では信じられないと言った風潮でした。
海苔巻きの海苔もダメだったりします。
冷静に考えれば、ナマコや白子なんてゲテモノに分類してもおかしくないのに、板さんの作るナマコ酢に日本酒なんて最高だったりしますよね。
そういうことで、ゲテモノかゲテモノじゃないかの境界線は、小さな頃から慣れ親しんでいるか?ってだけなんじゃないかな?って思います。
つまりほとんどの料理を頭で食べてるってことです。
刺身を固定概念で食べれなかった人が、固定概念を崩すことで、あんなに美味しい料理を味わうことができるんです!
一度この固まった頭を崩してみてください。
ヘビもネズミも美味しいディナーに変わりますよ。
環境が勝手に作った、または、昔から知らずと自分で作ってきた
固定された概念を崩していくのは、料理に限らず世界が広がる第一歩!
頭で決めつけてないで、その思い込み、思い切って壊してみませんか?
サポート頂いた場合は、食べれる森作りを中心に、南ラオスの自然を大切にする農場スタッフのための何かに還元させてもらいます。